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テスト好調のメルセデスは“完全無欠”ではない? 信頼性に一抹の不安

F1プレシーズンテストの1回目で速さを見せたメルセデス。しかし2日目には、パワーユニット交換を余儀なくされるようなトラブルに見舞われていた。

Valtteri Bottas, Mercedes AMG F1

 2020年シーズンのF1プレシーズンテスト1回目で、メルセデスはいたって順調にプログラムを消化しているように見えたかもしれない。しかし、彼らには信頼性の懸念が生じており、その際にパワーユニット(PU)の交換を余儀なくされていたことが明らかとなった。

 メルセデスの2020年マシン『W11』はテスト開始直後から速さを見せており、3日間のテストの内、初日と3日目にトップタイムを記録した。3日目の午前中にPUのトラブルに見舞われ、十分な走行ができなかったフェラーリとは対照的だったように思える。

 しかしながら、メルセデスも2日目の午後に電気系トラブルが発生しており、セッションを一足早く切り上げていた。motorsport.comの調べによると、このトラブルは当初の見込みよりも重大なものだったようだ。実際、この時使用していたPUは使用できなくなり、新しいものに交換していた。

 メルセデスのPU開発責任者であるアンディ・コーウェルは、シーズンオフの開発は例年通りに進んでいたと語った。

「ブリックワースにあるファクトリーでは多くのことが行なわれ、ICE(内燃機関)、ERSのそれぞれが改善された」

「もちろんいつものように、いくつかの小さな問題に対処することもあった」

「そしてそれらの多くの作業が適切なものを構築し、完成したPUがチームに届けられる。そしてマシンに搭載され、火が入れられるんだ」

 なおテスト3日目には、メルセデス製PUを搭載するウイリアムズのニコラス・ラティフィもストップ。PU交換を余儀なくされ、走行時間を失った。

 こういったPU交換はメルセデスやフェラーリに限った話ではない。ホンダもテスト2日目、レッドブルのマシンに搭載されていたPUに信頼性の懸念が見つかり、予防的措置としてPUを載せ替えている。ただ、懸念の見つかったPUは再チェックされた後、問題がないと判断され、3日目に再び使用された。

 今回のテストにおける各PUメーカー毎の周回数を見て見ると、ホンダが順調なスタートを切っていることが分かる。

プレシーズンテスト1回目:パワーユニット別周回数

パワーユニット Day 1 Day 2 Day 3 Total 1チーム平均
 メルセデス
(メルセデス/レーシングポイント/ウイリアムズ)
417 444 326 1,187 396
フェラーリ
(フェラーリ/ハース/アルファロメオ)

374 414 304 1,092 364
 ホンダ
(レッドブル/アルファタウリ)
284 281 290 855 427.5
 Renault
(ルノー/マクラーレン)
279 230 294 803 401.5

 3日間ともメルセデスPU勢が最も多くの周回を重ねているが、3チーム供給のメルセデス、フェラーリ勢と、2チーム供給のホンダ、ルノー勢では単純比較ができない。そこで1チーム平均での総周回数を見てみると、ホンダが427.5周で最も多いのだ。

 タイトル獲得に向け、2020年はPU交換によるグリッド降格ペナルティを何としても避けたいホンダ。テスト1回目は上々の滑り出しと言えるのではないだろうか。

 

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