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メルセデス代表、ハミルトン&ボッタスの残留を最優先?「彼らの意向を聞くまで他の人は口説かない」

メルセデスは、現行のラインアップがどうなっていくのか分かるようになるまでは、将来的に加入する可能性のあるドライバーを“口説く”ようなことはしないと語った。

Toto Wolff, Executive Director (Business), Mercedes AMG

写真:: Daimler AG

 2022年シーズンのF1に向けて、ドライバーラインアップという観点で最も不透明な状況にあるチームのひとつが、メルセデスと言える。彼らのドライバーであるルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスの契約は今季限りの単年契約であり、来季のドライバーラインアップが総入れ替えされる可能性も、ゼロではない。

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 史上最多8度目のドライバーズタイトルを狙うハミルトンが、仮に今季限りでF1を引退した場合、その後任としてメルセデスが狙っているであろうと言われているのがマックス・フェルスタッペンだ。しかしメルセデスは、早い段階から外部のドライバーを“口説く”ようなことはしないようだ。

 チーム代表のトト・ウルフは新車『W12』の発表会の中で、現在はハミルトンとの契約延長に焦点を当てており、他のドライバーのことは考えていないと語った。

「我々はお互いが将来的に何をしたいのか理解しており、共益関係を形成している。それはルイスとの今後に向けた話し合いでも同じことが言えるだろう」

「マックスは確かに、将来的に誰もが注目するであろう優秀な若手ドライバーだ。しかし我々が抱えるふたりのドライバーの意向が明確にならない限り、我々は外の人間を口説いたりはしない」

 そうチームの意向を明かしたウルフ。ただ、ハミルトンとの契約延長交渉が年をまたいでしまった件について、今後同じようなことを繰り返すつもりはないとも語った。

「我々は2020年に起こったような状況を避けるためにも、もっと早期に話し合いを始めたいということで合意している。あの時は次のシーズンが始まるまで時間がないという良くない状況に陥っていた」

「それが1年契約に留めた理由でもある。レース以外のことも含めて、今後のことを余裕を持って話せるようにしたんだ」

「我々が決めたのは、シーズンの終盤ではなく、シーズンのもっと早い時期に話し合うということだ」

 またウルフは、もしハミルトンが2022年以降も現役を続けるのであれば、メルセデスと契約するだろうと信じて疑わない。

「ルイスがレースを続けるのであれば、我々はお互い一緒にやりたいと思っている。そのことについてはすぐに話し合うことになるだろう」

「バルテリについても、我々は彼と何ができるかをよく分かっているし、それを高く評価している」

「それと同時に、新しいマシンや新しいレギュレーションによって状況は変化していくので、我々はチームを前進させるために正しい決断をしないといけない。しかしそれは、まずふたりのドライバーと話をして、それからその結果を見て考えるということでもあるんだ」

 前述の通り、ハミルトンが来季以降もF1に残るのかは明らかになっていないが、いずれにせよ彼は長期契約にあまり関心がないと語っている。それでもウルフは、ハミルトンが今でも間違いなくF1を愛していると言う。

「彼がまだ(F1に)強い関心を持っていることは疑いようがない」とウルフ。

「まず第一に、彼はレースを楽しんでいる。我々はお互いに仕事を楽しんでいるし、そのことについては彼と何度も話した」

「しかし、彼の言う通りだと思う。時代は変わるんだ。誰にとっても、健康な生活を送る上での優先事項がある。彼は人種差別や不平等について情熱的に取り組んでいる」

「そして2022年には大規模な規則変更がある。それによって今後数年間のF1の在り方が変わることになるだろう。ただ正直なところ、これはあまり関係ないとも思う。7度のチャンピオンを獲得したドライバーが将来何をしたいか決められるように、自分の心に柔軟性を持たせるのは当然のことだと思う。それがレースであろうとそれ以外であろうとね」

 

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