メルセデスの敗因は”奇抜”なセットアップ?「アタックではメリットがあったが……確認が必要」
メルセデスは、F1第8戦シュタイアーマルクGPでマックス・フェルスタッペンに敗れた原因は、通常とは大きく異なる方向性のセットアップを採用したからではないかと疑っているようだ。
Lewis Hamilton, Mercedes, 2nd position, in Parc Ferme
Andy Hone / Motorsport Images
F1第8戦シュタイアーマルクGPは、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが圧倒的な強さを見せてポール・トゥ・ウィンを達成。メルセデスはルイス・ハミルトンが2位、バルテリ・ボッタスが3位となった。
フェルスタッペンは全71周をリード。ハミルトンはほとんどフェルスタッペンにプレッシャーをかけることができず、レース後に「フェルスタッペンについていくのは不可能だった」と語った。
メルセデスにとってつらいのは、次戦オーストリアGPが今回と同じレッドブルリンクで開催されるということ。オーストリアGP金曜フリー走行までわずか4日間しかインターバルがない中で、苦戦の原因を探らなければならないのだ。
しかし幸い、メルセデスには心当たりがあるようだ。トラックサイド・エンジニアリング・ディレクターのアンドリュー・ショブリンはレース後、チームがシュタイアーマルクGPの週末、かなり過激なセットアップを追求していたことを明かし、それがレースでフェルスタッペンに対抗できなかった原因になったのではないかと述べたのだ。
「我々はセットアップでかなり奇抜な方向性を探っていた。過激なアプローチで、それが1ラップのアタックでは少し良かったと思う」
そうショブリンは説明した。
「残る問題は、それによって我々の(タイヤの)デグラデーションが悪化していないかどうかということだ。一両日中にそれを調べる必要がある」
「詳しいことは言いたくない。基本的に、我々のマシンは(タイヤが)機能するウインドウはもっともっと広いんだ。今回はこれまでに経験したことがないようなレベル(のデグラデーション)だった」
「その(セットアップの)影響を理解しようとしている。ルイスはここに来る前にシミュレーターで多くの仕事をしていて、それは興味深い方向性に見えた」
「今年の我々にとって重要なのは、すべてのコースにうまく適応することだ。そのためには、セットアップの方向性に少し勇気と独創性が必要なのだ」
ハミルトンはレース後、メルセデスがレッドブルと戦うためには、マシンをアップグレードしてもっと性能を高める必要があると語ったが、チーム代表であるトト・ウルフは、すでに今季マシン『W12』の開発が止まっていることを明らかにした。
ショヴリンは、セットアップの方向性を掘り下げることで、メルセデスがレッドブルに反撃するチャンスになると考えており、両ドライバーが直面しているタイヤのデグラデーションの問題も解決できるのではないかと期待している。
「大きな課題のひとつは、我々が行なったセットアップを理解し、それがロングランにおいてリヤタイヤの状況を難しくしていないかどうかを把握することだ」とショブリンは話す。
「データを見ればわかることもある。だが(オーストリアGPの)金曜日にその作業を実行に移すことができるかどうか見てみよう」
「基本的には、マシンはとても良く似ている。オーストリアGPはC5コンパウンドという最も柔らかいタイヤのグリップを1周で引き出すという課題もある。非常に暑くなれば、かなり難しいかもしれない」
「それに我々は大きなマージンを求めていない。レースではコンマ2~3秒の差があったと思うし、デグラデーションもあった。だがこのふたつの問題の解決策は同じかもしれない」
「リヤタイヤの温度をもう少し低く保ち、ラバーの状態をもう少し良くすることで、その両方が解決するかもしれない」
「だから我々はそうしたエリアに集中する。数日後には、もう少し強くなって戻ってくることができるかどうかを見極めることになるだろう」
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