F1 トルコGP

”タイヤ無交換”オコンのペース下落は、ハミルトンのピットストップは正しかったという証明に?

メルセデスは、タイヤ無交換で走り切ったアルピーヌのエステバン・オコンがレース後にタイヤが完全摩耗していたと語っていることは、ルイス・ハミルトンをピットストップさせたことが正しかったと証明していると考えている。

Luke Smith

Luke Smith

編集: 2021/10/12 12:11

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

Lewis Hamilton, Mercedes W12, makes a stop

 F1トルコGP決勝をタイヤ無交換で走り切ろうとしたメルセデスのルイス・ハミルトン。しかしハミルトンとチームは、残り8周という段階でピットストップを行ない、5位でフィニッシュすることになった。これについては様々な議論が巻き起こっているが、メルセデスのトラックサイド・エンジニアリングディレクターであるアンドリュー・ショブリンは、タイヤ無交換で走り切ったエステバン・オコン(アルピーヌ)が、レース後に「あと1周あったらパンクしたかもしれない」と語ったことが、ハミルトンのタイヤを交換したチームの判断が正しかったことを証明していると語った。

 ハミルトンはエンジン交換のペナルティを受け、11番グリッドからスタートした。レース序盤には中団グループのマシンを次々にオーバーテイクし、残り20周前後で上位勢がタイヤ交換をした際に、3番手までポジションを上げることになった。当時、当のハミルトンは、タイヤはまだ十分な状態にあると感じたため、ピットストップを遅らせ、そのまま走り続けることを選択した。

 チームはハミルトンをタイヤ無交換で走り切らせることを検討したが、後続のマシンとの差が縮まりつつあったことから、残り8周のところでハミルトンをピットに呼び戻し、新品のインターミディエイトタイヤを履かせた。

 ハミルトンはこのピットストップにより5番手に後退。タイヤ交換後はペースを上げられず、結局そのままの順位でフィニッシュした。

 レース後にハミルトンは、チームに対して無線で「ピットストップするべきじゃなかった」と発言。最大のライバルであるレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンにランキング首位を奪われたことについて苛立ちを見せた。

 ハミルトンはタイヤを交換することを選択したが、タイヤ無交換で走り切ったドライバーもいる。それが、アルピーヌのオコンだ。オコンは12番手からスタートして、10位でフィニッシュ。タイヤ無交換作戦を成功させたと言えるだろう。しかしオコンはレース後、タイヤにはかなりのダメージが及んでおり、「もしあと1周あったら、パンクしていたかもしれない」と語っている。つまりリタイアに終わる可能性もあったのだ。実際にオコンのレースペースは、終盤にかけて悪化の一途を辿っている。

 メルセデスのトラックサイド・エンジニアリングディレクターであるショブリンは、レース終盤のオコンのペース低下は、ハミルトンを走り続けさせることがいかに危険であったかを証明していると語る。

「エステバンを見ると、残り5〜6周(実際には残り7周)でランス(ストロール/アストンマーチン)に抜かれ、最終的には約17秒遅れてフィニッシュした」

 そうショブリンは語った。

「それは、どれだけ早く(インターミディエイトタイヤの)性能が下落するかを示している。それが、我々の頭の中にあった。我々が考えていたのは、このペースで走り続けることができるかどうかだけではなかったんだ」

「我々は調査をし、確認するつもりだが、もし(タイヤ無交換という)リスクを冒していたとしても、同じようにポジションをふたつ失っていただろうと確信している」

 オコンのペースは、レース終盤に確かに大きく下落している。オコンのレース中の最速タイム”1分34秒584”と比較すると、最終ラップのペースは1分37秒271となっている。つまり3秒程度遅くなっているのだ。

 これによりライバルが急接近し、前述の通りストロールに抜かれた後は、アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)に迫られることになった。最終的なふたりの差は、僅か0.755秒差であった。

 ハミルトンは、他のマシンがピットインした後も、ペースを維持していた。しかし新品タイヤを装着したマシンは、装着直後のグレイニングに悩まされる時期を乗り切ると、一気にペースアップ。ハミルトンとの差を急速に縮めていった。

「残り10〜12周という段階での彼(ハミルトン)のラップタイムは、実際にはかなり強力だと思った」

 メルセデスF1のトト・ウルフ代表はそう語った。

「そのペースは、後ろにいるペレス(セルジオ・ペレス/レッドブル)と同じようなモノだった。しかし、突然落ち始めたんだ」

「ペレスがグレイニングが発生する段階を乗り切り、インターミディエイトタイヤを機能させられるようになった時、我々は1周あたり1.5〜2秒ほど失うようになった。そしておそらくは、ルクレール(シャルル・ルクレール/フェラーリ)とガスリー(ピエール・ガスリー/アルファタウリ)にもポジションを奪われるのは明らかだった」

 

Read Also:

あなたの意見が聞きたい!

Motorsport.comで何を見たいですか?

5分間のアンケートにご協力ください。

- Motorsport.comチーム

コメントを読んで投稿する

関連ニュース :

記事をシェアもしくは保存

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

前の記事 ピレリ、F1トルコGPでルイス・ハミルトンの”タイヤ無交換作戦”は成功しなかったはず……と主張

次の記事 F1分析|ハミルトン&ルクレール、トルコGP決勝でタイヤ無交換をするべきだったのか?

Top Comments

コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?

View More & Comment

More from

Luke Smith



没後30年。アイルトン・セナとホンダの”絆”を、マネージャーの言葉で振り返る「彼はホンダに対して誠実だった」

F1

F1 2024/05/01

没後30年。アイルトン・セナとホンダの”絆”を、マネージャーの言葉で振り返る「彼はホンダに対して誠実だった」



”要求の厳しい”アロンソ。投資進むアストンマーチンF1を成長させるための絶好の配役

F1

F1

Aston Martin Silverstone Shakedown

2023/02/20

”要求の厳しい”アロンソ。投資進むアストンマーチンF1を成長させるための絶好の配役



ハミルトン、ハリウッドF1映画のプロデューサーとして演者オーディションに参加。ブラッド・ピットの共演者は多様性重視

F1

F1 2023/02/19

ハミルトン、ハリウッドF1映画のプロデューサーとして演者オーディションに参加。ブラッド・ピットの共演者は多様性重視

More from

エステバン オコン



ハース、オコンとの契約を今季限りで延長せず……後任候補と目される5人のドライバー。平川亮、角田裕毅の可能性はあるのか?

F1

F1

アゼルバイジャンGP

6 日前

ハース、オコンとの契約を今季限りで延長せず……後任候補と目される5人のドライバー。平川亮、角田裕毅の可能性はあるのか?



トヨタ、ハース離脱のエステバン・オコンのWEC起用を否定「現ラインアップの調和を損ないたくない」

WEC

WEC

Fuji

9 日前

トヨタ、ハース離脱のエステバン・オコンのWEC起用を否定「現ラインアップの調和を損ないたくない」



オコン、ハースF1との契約終了に際しコメント「これで僕のF1キャリアが終わったわけではない」

F1

F1

バーレーンGP

10 日前

オコン、ハースF1との契約終了に際しコメント「これで僕のF1キャリアが終わったわけではない」

More from

メルセデス



新パッケージで苦戦のアントネッリ、今週末は我慢するしかない? 旧仕様に戻すには時間が足りず

F1

F1

シンガポールGP

7 時間前

新パッケージで苦戦のアントネッリ、今週末は我慢するしかない? 旧仕様に戻すには時間が足りず



メルセデスのアップデートは”ハズレ”なのか? 新パッケージのアントネッリ苦戦「今のところ、かなり厳しい状況」

F1

F1

シンガポールGP

13 時間前

メルセデスのアップデートは”ハズレ”なのか? 新パッケージのアントネッリ苦戦「今のところ、かなり厳しい状況」



ラッセル、グリッド降格のシンガポールGPは旧仕様マシンに。前戦のレース前から検討「トラブルで迷う余地はなくなった」

F1

F1

シンガポールGP

1 日前

ラッセル、グリッド降格のシンガポールGPは旧仕様マシンに。前戦のレース前から検討「トラブルで迷う余地はなくなった」

最新ニュース



完全復調! フェルスタッペン2戦連続PP獲得。フェラーリ勢が続く。アストンマーティン・ホンダはQ1突破できず|F1シンガポールGP予選

F1

F1 F1

シンガポールGP

27 分前

完全復調! フェルスタッペン2戦連続PP獲得。フェラーリ勢が続く。アストンマーティン・ホンダはQ1突破できず|F1シンガポールGP予選



F1シンガポールGP予選速報|フェルスタッペンが最速PP獲得。フェラーリ勢が2&3番手。アストンマーティン・ホンダは2台揃ってQ1敗退

F1

F1 F1

シンガポールGP

46 分前

F1シンガポールGP予選速報|フェルスタッペンが最速PP獲得。フェラーリ勢が2&3番手。アストンマーティン・ホンダは2台揃ってQ1敗退



復調傾向だった野尻智紀、まさかの15位。地に足つかない感覚はもはや“F-ZERO”?「なんとか足掛かりを掴みたい」

スーパーフォーミュラ

SF スーパーフォーミュラ

第9戦・第10戦富士

1 時間前

復調傾向だった野尻智紀、まさかの15位。地に足つかない感覚はもはや“F-ZERO”?「なんとか足掛かりを掴みたい」



マクラーレン、シンガポールGPのスプリントで”最悪”同士討ち。撃墜ノリスにペナルティの可能性?「僕にはあそこに飛び込む権利があった」

F1

F1 F1

シンガポールGP

2 時間前

マクラーレン、シンガポールGPのスプリントで”最悪”同士討ち。撃墜ノリスにペナルティの可能性?「僕にはあそこに飛び込む権利があった」

Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.

フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。

次の 2 つのオプションがあります。

購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします

広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード

お知らせの管理

登録