F1 オランダGP

ベルギーで幻の1-2フィニッシュ……充実著しいメルセデス、夏休み明けオランダで新型フロア”復活”明言

メルセデスは、F1ベルギーGPで使用を断念した新型フロアについて、夏休み明けのオランダGPで復活させるつもりのようだ。

Lewis Hamilton, Mercedes F1 W15, leaves the garage

 F1ベルギーGPにメルセデスは、アップデート版のフロアを投入。しかしふたりのドライバーはその不安定さを訴え、2日目以降は旧型のフロアに戻して決勝までを戦った。

 結果的にはこの変更が功を奏したわけだが、チームとして新型フロアの効果に信頼を置いており、夏休み明けのオランダGPでは、改めて新型フロアを使うつもりだという。

 2024年シーズンのF1前半戦最後の1戦となったベルギーGPで、メルセデスは結果的にジョージ・ラッセルが失格とはなったものの、1-2フィニッシュを果たした。失格してもルイス・ハミルトンが繰り上がりで勝利し、今季3勝目……シーズン開幕序盤の勢力図からは、まったく想像できなかった格好だ。

 そのメルセデスはこのベルギーGPに、アップデート版のフロアを投入した。しかし金曜日のフリー走行は期待はずれの結果となった。ペースも上がらず、トップスピードも遅い……ラッセルは初日を終え「かなり悪い1日だった」と評価したほどだ。

 そのためメルセデスは、2日目以降は従来のフロアに戻した。その結果前述の通り、1-2でチェッカー。ラッセルが失格となったものの、ハミルトンが繰り上がりで勝利を掴むことに成功した。

 今季は多くのチームが、アップデートを投入した途端にパフォーマンスを落とすという例が頻発している。フェラーリやRB、そしてアストンマーティンなどがその典型だ。メルセデスもそれらのチームの仲間入りしてしまったのか……そうも思えるが、メルセデスとしてはベルギーGP初日の苦戦は、フロアには関係ないと考えているようだ。そしてチーム代表のトト・ウルフ代表曰く、夏休み明けのオランダGPでは、再び新型フロアを使うつもりのようだ。

「パフォーマンスを回復させるため、思い切った変更を加えたと思う。しかし、フロアの問題ではなかったと思う」

 ウルフ代表はベルギーに持ち込んだアップデートについてそう語った。

「ザントフールトでそれらのパーツを全てマシンに取り付け、相関関係を調べて、それを確認するのは非常に興味深いはずだ。そうすれば、我々が考えていたように機械的な問題だったのか、それとも空力面と機械的な面の相互作用なのか……それが分かるだろう」

 メルセデスは直近4戦で3勝。このペースで勝ち続ければ、当然チャンピオン争いの枠内に入ってくる。しかしウルフ代表は、浮かれるのはまだ早いと語る。

「両足を地につけておくことが重要だと思う」

 そうウルフ代表は説明した。

「パフォーマンスについて見れば、確かに我々はプラスの方向に向いている。他のチームには、マイナスになっているところもある」

「しかし、シーズン後半がどうなるかということを、現時点で予測すべきではないと思う。厳しい戦いになると思うし、全力を尽くしているチームが4つもあるからね」

「慎重に、楽観的になる必要があると思うけど、それを証明しなければいけない。あと10レースも残っているんだ」

 

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