メルセデス、F1モナコGPのペナルティで再審請求へ。勝ち目微妙でも「議論の席に着くこと」が目的に
メルセデスはF1モナコGPでのジョージ・ラッセルに科されたペナルティについて、再審査を請求することを決めた。
F1モナコGPでジョージ・ラッセルに科されたペナルティについて、メルセデスは再審請求をかけることを決めた。
モナコGPではラッセルを含む合計6人のドライバーに、ピットレーン速度違反によるペナルティが科された。そしてペナルティでピエール・ガスリーの3位が幻となったアルピーヌは、即座に再審請求を行ない、スピード計測方法に不備があったことが認められ、ペナルティが撤回。ガスリーが3位を取り戻すことになった。
これに対し異議を唱えているのが、同じようにペナルティの影響を受けたメルセデスとレッドブルだった。そしてメルセデスは再審請求をかけることを決めた。
メルセデスはガスリーのケースによって新たな、かつ重要な証拠が示されたと主張している。これは再審請求が認められるかどうかの第一歩として必要な点だ。
再審査請求は常に2段階の手続きとなっている。まずスチュワードは、提出された追加証拠が本当に「新しく」「重要で」「関連性がある」ものかどうかを判断する。その条件を満たした場合にのみ、そのレースのスチュワードが案件を再開し、再審査を行なうことができる。
アルピーヌの場合はこの条件2つをクリアした。その大きな理由は、計時システムを担当するFOM(フォーミュラ・ワン・マネジメント)が、モナコGPで使用された計測方法が完全には正確ではなかったことを認めたためだ。
スチュワードの裁定文書では、ドライバーたちが実際には、スピード計算に使用した距離よりも短い距離を合法的に走行できたことが確認されている。
スピードの計測方法が誤っていたと認められたこと、ガスリーのペナルティが取り消されたこと……これらがレース当時、そしてラッセルが処分を受けた当時には存在しなかった新たな証拠だとして、メルセデスは再審査を求めている。
Toto Wolff says Mercedes asked for a right of review over the penalty
Photo by: Kym Illman / Getty Images
「ガスリーの件については、我々も再審査請求を行なった。単純に言えば、意思決定が行なわれる場に着席していたいからだ」と、メルセデスのトト・ウルフ代表はバルセロナ・カタルニアGPの決勝日に語った。なおチームとFIAも翌日に手続きが開始されたことを認めている。
なお再審査請求は「対象となる競技終了後96時間以内」あるいは「競技外スチュワードパネルの裁定公表後96時間以内」に提出しなければならないと定められている。
メルセデスの申請はモナコGP終了から96時間を超えているように見えるが、ガスリー裁定および修正版レース結果の公表から96時間以内には収まっている。さらにチームは再審査請求の提出期限について24時間の延長を申請することも可能となっている。
もっとも、メルセデスとしては成功の可能性は高くないだろうと考えていることも認めている。
最大の理由は、ラッセルがガスリーとは異なり、科されたペナルティの一部をすでに消化しているからだ。
ガスリーの場合、レース後に加算された10秒ペナルティを撤回するだけでよかった。しかしラッセルの場合は事情が複雑だ。
ラッセルは当初の5秒ペナルティをしっかりと消化できず、その結果としてドライブスルーペナルティを科され、これを実施している。
つまり、仮に最初の5秒ペナルティが誤りだったとしても、その後に実施されたドライブスルーペナルティをどのように扱うのかという問題が残るのだ。
メルセデスは、ウルフ代表の言葉を借りれば少なくとも「議論の席に着くこと」を目指しており、同時に今回の件についてスチュワードからさらなる説明を引き出したい考えだ。
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