メルセデス、F1イタリアGPで再び新旧フロアを比較テストへ。前戦苦しむも「問題はアプデのせいじゃない」
メルセデスはF1イタリアGPのフリー走行1回目でフロアの比較テストを実施する。
Lewis Hamilton, Mercedes F1 W15
写真:: Sam Bloxham / Motorsport Images
モンツァ・サーキットを舞台に開催されるF1イタリアGP。メルセデスはこのフリー走行1回目で、フロアパーツの比較テストを実施する。
メルセデスはサマーブレイク前のベルギーGPで最新版のフロアを登場させたが、空気抵抗に関して混乱が生じたため、レースでは使用されなかった。そしてサマーブレイク明けのオランダGPでは、FP1での比較を経てルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセル両方のマシンに新フロアを搭載することを決めた。
しかしメルセデスでテクニカルディレクターを務めるジェームス・アリソンが言うように、メルセデスはこの新フロアが実際にどのようなパフォーマンスを発揮しているのか「完全には分かっていない」という。
メルセデスはベルギーGPを制した一方でオランダGPでは予想以上に苦戦。そこでイタリアGPのFP1で新旧フロアのパフォーマンスをさらに検証することを選んだ。
このセッションでは、メルセデスの育成ドライバーでハミルトンの後任候補と謳われるアンドレア・キミ・アントネッリがF1公式セッションデビューを飾る。乗り込むのはラッセルのマシンだ。
ラッセルはオランダGPでメルセデスが抱えていた問題について、フロアに対する不確定要素があることに加えて「マシンに行なった変更のひとつが、(ベストなパフォーマンスを引き出す上で)僕らが望んでいた方向性と全く異なっていた」という結論に達したと明かした。
そしてラッセルは次のように続けた。
「しかし、レース週末中にそれが明らかになったわけではなく、分析した後に分かったことだ」
「だから『あそこで僕らは負けたから、今後は何としてもそうした事態を回避しなければならない』という感じだ」
George Russell, Mercedes W15
Photo by: Erik Junius
またラッセルは、今回のイタリアGPが「スパ仕様のフロアをテストする良い機会になる」と語り、メルセデスのパフォーマンスが、マクラーレンやレッドブルのライバルたちに比べて低下していたのはフロアだけが原因ではないと説明した。
「結局、マシンにアップデートを投入した時は、最大0.1〜0.2秒の改善になるかどうかが焦点になる。ただ、パフォーマンスというのはレースによってコンマ数秒か変わるものだ」
「だから、アップデートを投入した週末に機能しなかった場合、みんなすぐに『アップデートのせいだ』と言う。でも同じパッケージで6戦を戦い続けたら、ライバルたちと比べてパフォーマンスが0.5秒も変わることがある」
「僕はフロアが期待通りに機能していると確信している。ザントフールトで直面した問題はアップデートのせいではなかったと思う」
「今週末もチャンスがあるし、モンツァの後にはまた違う結論が出るかもしれない。でも、僕らが考えているように(フロアが)機能していると自信を持っている」
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