モンゴル国連大使、フェルスタッペンのポルトガルGPの際の発言に”遺憾の意”
モンゴルの国連大使であるルンデグ・プレブスレン氏は、F1ポルトガルGPの週末にレッドブルのマックス・フェルスタッペンが”モンゴル”という言葉を使って”人種差別的で軽蔑的”なコメントを発したことについて抗議する書簡をチームに送った。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
先週行なわれたF1ポルトガルGPのフリー走行2回目で、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、レーシングポイントのランス・ストロールと接触することになった。フェルスタッペンはこの事故の際に、無線で不満をぶちまけた。
「この最低なヤツは目が見えていないのか? 彼の何が悪いのか? 信じられない。なんて妨害だ。僕はダメージを受けた。なんてモンゴルだ……間違いないよ」
フェルスタッペンは後に、その無線で発した言葉は「正しい言葉ではなかった」「誰も怒らせるつもりはなかった」と認めた。しかしモンゴルの人権団体などは公開書簡を発表し、フェルスタッペンに完全なる謝罪を求めた。
モンゴルという言葉は、かつて差別的な意味合いも持って使われていたことがある。しかし1960年代にこれは不適切であるとされ、次第にそういった意味合いを持って使うことが避けられるようになり、現在に至っている。そんな中で、フェルスタッペンが差別的な意味合いを込め、無線で発言してしまったというわけだ。
モンゴル政府もこの件について動いた。レッドブルのCEOであるディートリッヒ・マテシッツと、レッドブル・レーシングのタイトルスポンサーであるアストンマーチンのCEOであるトビアス・ムアーズに対し、フェルスタッペンの無線での言葉に失望した旨を表明する書簡を送ったのだ。
その書簡の中で、モンゴルの国連および世界貿易機構の大使を務めるルンデグ・プレブスレンは、FIAがフェルスタッペンに対してさらなる行動を取ることを確信していると語った。
「レッドブルのドライバーであるマックス・フェルスタッペンが、2020年10月23日のF1世界選手権ポルトガルGPのフリー走行中に、人種差別的で非倫理的な言葉を公の場で使ったことに対して、遺憾に思っている」
プレブスレン大使はそう書き綴った。
「スポーツは、世界中で団結の象徴であると考えられている。そしてスポーツには、いかなる人種差別もあってはならないと私は信じている」
「私は、F1の人種差別に反対する”We Race as One”というイニシアチブを支持している。しかし今回の起きたことのために、このイニシアチブが現実に合っているとは思わない」
「スポーツにおける非倫理的な行動の再発を防ぐために、FIAはレッドブルのドライバーであるマックス・フェルスタッペンの、あらゆる民族グループに対する人種差別的あるいは蔑称的な言葉を繰り使うという容認し難い行動に対して、行動を起こすことになると確信している」
レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーも、フェルスタッペンが発した言葉を容認しておらず、この件について話し合ったとBBCに語っている。
「マックスは、悪意を持ってその言葉を発したわけではなかった」
そうホーナー代表は語った。
「その言葉は、感情が高まっている瞬間、その熱い気持ちの中で発せられた言葉だ」
レッドブルはこの件についてコメントすることを求められている。
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