もうあの頃の僕じゃない……サージェント、F1参戦2年目に向けて5kgの増量でスタミナアップ「生まれ変わったみたい」
ウイリアムズのローガン・サージェントは、昨年のF1デビューイヤーで体力不足を痛感し、2024年シーズンに向けてトレーニングメニューを全面的に見直し。その結果5kgの増量に成功したという。
厳しいF1参戦初年度を送ったウイリアムズのローガン・サージェントは、2024年シーズンに向けてトレーニングメニューを見直した結果、体重が5kg増えたという。
2023年シーズンのサージェントは、チームメイトで先輩のアレクサンダー・アルボンにパフォーマンスで肩を並べるべく、ピーキーなFW45で攻めすぎる傾向があり、度々クラッシュに見舞われた。
サージェントはシーズン後半には調子を上げて2年目の契約を勝ち取った。しかし、獲得できたポイントは27点のアルボンに対して1点のみ。カタールGPでは悪条件が重なり、脱水症状によって途中棄権を選んだ。
体力的な遅れを痛感したサージェントは、2024年に向けてオフシーズン中のトレーニングを一新した。
「オフシーズンは一歩引いた視点から、精神的、感情的、肉体的な観点から自分を見つめ直し、どこを改善すべきか、どこを良くする必要があるのかを考えるいい機会になった」
ウイリアムズの2024年マシンFW46のカラーリング発表会で、サージェントはそう語った。
「自分自身をもっと上手く管理する必要があることを学んだよ。シーズン中、自分自身をかなり消耗させてしまって、それがサーキットの外でも影響し、結果的にコース上にも影響が出てしまった」
「体力的にも十分な状態ではなかったから、そのためにできることはすべてやってきた。例えば、僕の体重は昨年末よりも5kg重くなった。今はより健康に感じているし、ずっと準備が整っていると感じる」
「生まれ変わったみたいだよ。肉体的にはこれまでで最高の状態だと感じている。今のコンディションは、マシンにも乗りやすく、パフォーマンスを引き出すのにも役立っていると思う」
Logan Sargeant, Williams Racing
Photo by: Williams
また、サージェントがF1で初めて手にしたマシンは特殊なドライビングスタイルを要求し、難しいハンドリングがドライバーたちを悩ませた。ウイリアムズにとって、よりハンドリングの良い“オールラウンダー”を手に入れるのは最優先事項であり、アルボンはFW46がサージェントにとってドライブのリズムを掴みやすい1台になったと考えている。
「ローガンはあの(FW45での)経験を得て今シーズンへと挑むことになるけど、彼の後学に役立つとは思えない」とアルボンは言う。
「個人的には、マシンはドライブしやすくなると思う」
「僕らのマシンはとてもユニークだった。僕は2年間、とても奇妙なドライビングスタイルに磨きをかけてきたけど、F1での経験もなく、初めてF1マシンに乗るドライバーにとっては難しいことだよ」
「(FW45では)簡単に限界を越えてしまうんだ。マシンは当然、ピーキーさが少し減ってより扱いやすくなり、彼向きになる。だからこれからは、より多くの経験を積んだドライバーと、扱いやすいが故にパフォーマンスを発揮するマシンを見ることになるよ」
そして、チーム代表のジェームス・ボウルズは、サージェントとの契約更新がある種の驚きを持って世間に受け止められたことから、「世界を驚かせてほしい」とサージェントに伝えたという。
「何よりもまず、体力、アプローチ、そしてパフォーマンスで世界を驚かせることを彼に求めた」とボウルズ代表は説明する。
「冬の間、我々は彼をかなり変えた。トレーナーも違うし、トレーニングプログラムも全く違う。ずっと自信に溢れていて、それが表れている」
Logan Sargeant, Williams FW45
Photo by: Steven Tee / Motorsport Images
「私が彼に求めたのは、マシンを走らせる最初の数日間を、昨年末と同じように慎重に過ごし、成功を急がずに積み上げていくことだ」
「私が彼に置いた信頼はそれだ。だから彼が今年もマシンに乗るんだ。彼には、自分自身やマシンからあまりに早く多くを引き出そうとする以前のやり方に戻らず、徐々に進めていってほしい」
「我々はふたりのドライバーに適したマシンを用意する必要がある。昨年からの厄介な影響を取り除けたと期待しているが、これによって彼が2023年よりもずっと早く成長できる基盤も作ることが可能なはずだ」
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