2023年のモータースポーツシーンで1番バズったワードはな〜んだ? “勝手に”流行語大賞
motorsport.comでは年末恒例の投票企画を実施。今回は読者の皆様から募集した『2023年モータースポーツ流行語大賞』の投票結果をランキング形式でお届けする。
motorsport.com日本版では、2023年のモータースポーツシーンでバズった言葉を読者投票で集計。今回は『2023年モータースポーツ流行語大賞』と題して、トップ5をランキング形式で発表する。
ちなみに“流行語大賞”と題打ってはいるが、これはmotorsport.com日本版独自のモノ。受賞者に贈られる盾もトロフィーも無いが、少なくとも2023年にモータースポーツファンの心に強く残った言葉ということだ。
モータースポーツ流行語大賞トップ5「BoP」
Photo by: JEP / Motorsport Images
#8 Toyota Gazoo Racing Toyota GR010 - Hybrid of Sebastien Buemi, Brendon Hartley, Ryo Hirakawa
バランス・オブ・パフォーマンス(BoP)こと性能調整は2023年、世界耐久選手権(WEC)、特にル・マン24時間レースへ向けて多く聞かれた言葉だ。
WECハイパーカークラスは2022年までトヨタの独壇場となっていたが、2023年からはLMDhマシンが同クラスに参戦を開始。加えてフェラーリなどもル・マン・ハイパーカー(LMH)を投入するなど、一気に盛り上がりを見せた。そして2023年のル・マン24時間レースは節目となる100周年。主催のFIAとACOが演出を考えたか、伝統の1戦を前に”レギュレーションにはない”性能調整を実施した。
最も厳しい調整が加えられたトヨタ勢からは、当然のように怒りの声が挙がった。フェラーリもそれに次ぐ厳しさの調整が加えられ、ポルシェやプジョー、キャデラックなどは比較的小さな調整に留まったが、最終的に24時間レースで優勝を争ったのはフェラーリとトヨタだった。
モータースポーツ流行語大賞トップ4「YES!Bye bye!」
Photo by: Steven Tee / Motorsport Images
Fernando Alonso, Aston Martin F1 Team, 3rd position, celebrates in Parc Ferme
この発言は、アストンマーチンのフェルナンド・アロンソが2023年のF1開幕戦バーレーンGP決勝で、フェラーリのカルロス・サインツJr.を抜き去った後に飛び出た一言だ。
2023年、アロンソはアルピーヌからアストンマーチンへ移籍。チームはオフシーズンの間に大躍進を見せ、開幕戦から上位争いに加わった。
バーレーンGP決勝でアロンソは、予選5番手スタートながらも一時後退しながらも、レース後半に猛チャージ。メルセデスのルイス・ハミルトン、サインツJr.を抜いて表彰台圏内にまで登った。その際、アロンソは「よし! じゃあね!」と同郷サインツJr.に向けて言い放ったのだ。
結果、アロンソはレッドブル勢に次ぐ3位フィニッシュ。2023年はこれに加えて計8回の表彰台を記録した。
モータースポーツ流行語大賞トップ3「日本甘くねーぞ!」
Photo by: Masahide Kamio
Ryo Hirakawa, ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
これはスーパーフォーミュラ第3戦鈴鹿で、平川亮から飛び出した無線交信だ。このレースで平川は、リアム・ローソンに「シケインで”汚い手”を使われた」ことで苛立っていたという。しかし平川はレース終盤の1コーナーでローソンをオーバーテイクして3番手に浮上。その際に「気持ちで抜いた! 気持ちで……日本は甘くねえぞ! 日本は甘くねえぞ」と辛口な無線を飛ばしたのだ。
WECという世界最高峰の舞台で戦いながらも、日本のトップフォーミュラで実績を残してきた平川がそのプライドを爆発させたシーンは、多くの反響を呼んだ。普段は物静かでクールな印象を持たせている平川だけに、秘めたるファイターとしての気質に驚かされたファンも少なくなかったようだ。
モータースポーツ流行語大賞トップ2「スキッドブロック」
Photo by: Masahide Kamio
#14 ENEOS X PRIME GR Supra, #39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra
2023年は国内外のカテゴリーで、レース後の車検で不合格となり失格となるケースが見られた。その中で多く名前を聞くことになったのが『スキッドブロック(プランク)』と呼ばれるパーツだ。
スキッドブロックはレーシングカーの底面に取り付けられる板状のパーツであり、規定の厚さを満たすことができなければ失格となる。ただスキッドブロックは車体の底付きによってすり減ってしまうため、車高が下がり過ぎてしまったり、縁石を過度に使ってしまったりすると規程の厚さを満たせなくなる可能性がある。
モータースポーツ流行語年間大賞「日本で1番速いでーす!」
Photo by: Masahide Kamio
Ritomo Miyata, VANTELIN TEAM TOM’S
鈴鹿サーキットで行なわれたスーパーフォーミュラ最終戦で、2023年のシリーズタイトルを獲得した宮田莉朋から飛び出した言葉。最終鈴鹿ラウンドにポイントリーダーとして乗り込んだ宮田は、第8戦で2位、第9戦で3位に入り、逃げ切りでチャンピオンを決めた。戦前はTEAM MUGENの野尻智紀、リアム・ローソンという強力なライバルを打ち負かすことは難しいだろうと半ば諦めにも近いコメントをしていた宮田だったが、タイトル獲得に大興奮。フィニッシュ直後のインタビューで「イエーイ、やりましたー! 日本で1番速いでーす!」と叫んだ。
これは宮田のスーパーGTでの古巣、TEAM WedsSport BANDOHの坂東正敬監督の優勝コメントをオマージュしたものと思われるが、そのインパクトもあり大きな話題に。翌週のスーパーGTでもタイトルを勝ち取った宮田は同じくレース直後のインタビューで「やりましたー! TGRで初の2冠でーす!」と喜んだ。
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