
Heroes
マッサ、瀕死の重傷を負った2009年ハンガリーGPの事故を振り返る
motorsport.tvで公開されている映画『Motorsport Heroes』。このフィルムでは成功、失敗、個人的な苦労、生命にかかわる事故などが取り上げられている。フェリペ・マッサは、2009年のハンガリーGPで遭った事故について語る。

2009年ハンガリーGPの予選Q2でその事故は起きた。ルーベンス・バリチェロがドライブしていたブラウンGP BGP001のリヤから、ヒーブダンパーが脱落……それが後ろを走っていたフェラーリのフェリペ・マッサのヘルメットを直撃したのだ。
この衝撃によりマッサは意識を失い、マシンはタイヤバリアに高速でクラッシュした。
「ターン5の出口で、ルーベンスはマシンからサードダンパーのスプリングを落とした。そして僕はその時、250km/h程度で走っていた」
マッサはそう語る。
「そして、そのスプリングはちょうど僕の頭に当たった」
ル・マン24時間レースを9回にわたって制しているトム・クリステンセンは、次のように尋ねる。
「そのスプリングの重さはどのくらいだったんだ?」
マッサは「900g〜1kgの間だったと思う。そこに、250km/hでぶつかったんだ」と答え、さらに続ける。
「僕は病院に搬送され、かなり難しい手術を受けた。その後、ブラジルに戻り、1ヵ月後に別の大掛かりな手術を受けたんだ。僕は左目の上の骨を失ってしまったから、ここにプレートを追加したんだ」
「マシンに復帰するまでには、本当に長い時間がかかった。レースに戻りたいとずっと思っていたが、そういうことが起きるとは信じられなかった。今回のようなことが起きた場合には、自分の人生だけでなくみんなの人生も大いに尊重することになるんだ」
マッサは2009年の残りのレースに参戦することはできなかったが、2010年の開幕戦からコクピットへの復帰を果たした。彼は自らの幸運だけでなく、モータースポーツの安全性の進化に感謝しているという。
このマッサの事故の後、ヘルメットの安全対策がさらに加速。当初はバイザーの上部にカーボンプレートを取り付けて強度を向上させたが、今では開口部を10mm小さくし、バイザーも小型化することで安全性を高めた。
『Motorsport Heroes』はこのマッサの話も含め、111分間にわたって様々なことが、当事者によって語られている。
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