リバティ・メディアのオーナー就任から5年。チームと共に変革の道を進むF1の”新しい世界”

F1のマネージングディレクターであるロス・ブラウンは、リバティ・メディアがF1のオーナーになってからの5年間で得られた”新しい世界”の考え方が、明るい未来への道を作ったと語った。

リバティ・メディアのオーナー就任から5年。チームと共に変革の道を進むF1の”新しい世界”

 リバティ・メディアが2016年9月にF1のオーナーとなってから、はや5年が経過した。長いようで短いこの5年で、F1はソーシャルメディアをより活用するようになり、Netflixによるドキュメンタリー制作を受け入れるなど、大きく変化している。

 グランプリ運営という点でも変化が起きている。スプリント予選レースの実施といった急進的なコンセプトを、試験的に実施するという試みをしているのだ。

 以前のF1では何かを変えようと思っても、競争上の優位性が損なわれるのではないかという懸念から抵抗を受け、前に進まないことが多かったこととは対照的だ。

 F1の競技面を統括するマネージングディレクターを務めているロス・ブラウンは、新しいモノを受け入れようとしているF1の今の姿勢は心強いものであり、長期的にはより大きく、より素晴らしい挑戦をする道を開くと語った。

 ブラウンはmotorsport.comに、スプリント予選レースの試験導入が承認されたことについて、次のように語った。

「私が気に入っているのは、F1が変化しているように見えるという事実だ」

「人々はよりオープンマインドになり、個人的な立場だけでなく、スポーツの全体的な利益をより重視するようになっている」

「この(スプリント予選の)フォーマットが、どのチームやドライバーにとって有利か不利かは分からない。何かを始めようとすると、それが自分たちの利益になるのか、ならないのかを見極めるチームが出てきて、難しい状況になることもあると思う。でも、これ(スプリント予選の実施)は本当に励みになる」

「私は、このF1の”新しい世界”が様々な形で影響を与えていると思う。ソーシャルメディアはF1で爆発的に普及しているが、5年前はそうではなかったし、ザントフールト(オランダGP)も5年前には開催されていなかった」

「我々にはコースを進歩(改修)させる機会があり、それを実現できるプロモーターがいた」

「ベトナムGPが実現しなかったのは本当に残念だ。あれは我々にとって初めてのリバティデザインのサーキットになるはずだったし、我々が目指す方向性を示すことができたはずだからだ。しかし、サウジアラビアは素晴らしいものになるだろう。このように、新たな協力関係が生まれているのだ」

 ブラウンは、F1の上層部がチームと共に求めることの利点のひとつは、変革のメリットや結果を予測するためのデータやシミュレーションツールがより多く利用できることだと考えている。

 過去に提案されたルール変更の多くは、しっかりとした分析ではなく、個人的な気まぐれや願望に基づいていたからだ。

「チームが求めていたのは、証拠や分析、シミュレーションに基づいたものだったと思うが、それは彼らが慣れ親しんだ世界だからだ」とブラウンは言う。

「以前は、意見を持っている誰もがそれを裏付ける証拠を持っていなかった」

「スプリント予選レースを試験的に実施した後は、事実や数値に基づいて議論することができる。確かに、どのように前進すべきかについては主観的な意見もあるだろうが、少なくとも、それを判断するための客観的な情報はたくさんあるはずだ」

「来年導入される新しいマシンは、我々が何をすべきかという客観的な分析に基づいている。そのため、すべてが非常に励みになるし、将来に向けて楽観的に考えている」

 
 

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