F1 モナコGP

ノリス、赤旗での順位巻き戻しルールにモヤモヤ「フェアじゃないように感じる」接触で後退のサインツJr.にとっては救いの手

マクラーレンのランド・ノリスは、F1赤旗ルールの恩恵を受けてフェラーリのカルロス・サインツJr.が本来のグリッド位置に戻ったことを受けて「もどかしさと不公平さ」を感じたと語った。

Carlos Sainz, Ferrari SF-24, Lando Norris, McLaren MCL38

 F1モナコGP決勝のオープニングラップでフェラーリのカルロス・サインツJr.は大きくポジションを下げたが、その直後の赤旗中断で帳消しに。リスタート時には本来のグリッド位置へ戻ることができた。

 これについて、実質的にポジションを下げられることとなったマクラーレンのランド・ノリスは「もどかしさと不公平さ」を感じたという。

 3番手スタートのサインツJr.は、ターン1“サンテ・デボーテ”でフロントロウスタートだったマクラーレンのオスカー・ピアストリと接触。これでサインツJr.はパンクを喫し、ターン4“カジノ・スクエア”を曲がりきれず、退避エリアに直進した。

 これでサインツJr.は大きくポジションを下げたが、後方ではレッドブルのセルジオ・ペレスとハースの2台が絡む大クラッシュが発生……赤旗が提示され、レースが振り出しに戻ったことで、サインツJr.に救いの手が差し伸べられた。

 F1のスポーティングレギュレーションによると、再スタート時の順位は「全車のポジションが確定できた最後のポイントで決定される。そのような車両は全て、スプリントセッションまたはレースでの再始動が許可される」と規定されている。

 赤旗が提示される前に、ほとんどのマシンがターン5“ミラボー”までのセクター1を通過していたが、目の前で大クラッシュが発生したキック・ザウバーの周冠宇は、クラッシュ地点手前で減速。ミラボーを通過していなかった。そのためFIAは第2セーフティカーラインでの順位、つまりクラッシュしたマシンを除く本来のグリッド位置をリスタート時に適用する必要があると決定した。

 その結果、サインツJr.は最後尾からのリスタートを免れ、本来の3番グリッドに復帰。レースでは3位表彰台を獲得した。

 サインツJr.の後退によって赤旗が提示されるまで3番手を走っていたノリスにとっては、サインツJr.が3番手に戻ってきたことは喜ばしいことではなかった。

「これが1番フェアなことだとは思わないけど、僕が幸運にもマシンを戻してもらえたとか、そういうことが過去にあったかもしれない」とノリスは語った。

Carlos Sainz, Ferrari SF-24, Lando Norris, McLaren MCL38

Carlos Sainz, Ferrari SF-24, Lando Norris, McLaren MCL38

Photo by: Sam Bloxham / Motorsport Images

「誰かがミスを犯し、ある程度の台数がいたとか、ルールがどうであれ……そういう理由でミスを帳消しにしてフリーストップを得られるというのは、ただ単刀直入に考えれば、もどかしいし不公平だ。フェアじゃないよ」

 こうしたレギュレーションに対して、理解が難しいと考えているのはノリスだけではない。メルセデスのジョージ・ラッセルは次のように語った。

「正しくないよ。正確なレギュレーションは分からないけど、ちょっと変だよね」

 マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、レギュレーションが正しく履行されたと認めながらも、サインツJr.に運が味方したと認めた。

「再スタート順の決定方法に関しては、FIAはベストなことを行なったと思う」

 ステラ代表はそう語り、ピアストリとの接触だけでなく、予選での他車妨害に関して“お咎めなし”との裁定が下ったことにも触れ、次のように続けた。

「また、セクタータイムが得られない場合に、第2セーフティカーラインを使うという前例にも合致している。ミニセクターを使うのは良い方法だとは思わない」

「カルロスを救ったのは、見ての通り、レースが中断された時点で周がセクタータイムを越えていなかったことだ。カルロスはラッキーだね」

「今回、彼はラッキーだったが、スチュワードの寛大な措置も受けた。ターン1での接触は明らかに、オスカーのマシンに大ダメージを与えたからね。これは土曜日の走行妨害を象徴している」

「カルロスはラッキーだと言ったが、このおかげで彼は表彰台を掴んだんだ」

「彼に関して我々も嬉しいが、特に土曜日の走行妨害に関しては(ピアストリが妨害でペナルティを受けた)イモラと何が違ったのか、まだ不可解だ」

Oscar Piastri, McLaren F1 Team, 2nd position, Charles Leclerc, Scuderia Ferrari, 1st position, Carlos Sainz, Scuderia Ferrari, 3rd position, on the podium

Oscar Piastri, McLaren F1 Team, 2nd position, Charles Leclerc, Scuderia Ferrari, 1st position, Carlos Sainz, Scuderia Ferrari, 3rd position, on the podium

Photo by: Sam Bloxham / Motorsport Images

ピアストリのマシンには大きなダメージ

 ノリスにとって赤旗は不運だったが、サインツJr.との接触でマシンにダメージを負ったチームメイトのピアストリにとっては朗報だった。

 レース後ステラ代表は、ピアストリのマシンのパーツが破損し、1周あたり約0.5秒の遅れに繋がっていたと明かした。

「接触が起きてすぐに、(ダウンフォースが)20ポイント減少していることを確認した」とステラ代表は言う。

「でも赤旗のおかげで、フロアを修理することができた。フロアのサイドウイングが壊れていたからね」

「それで我々は修理したが、完全には直せなかった。壊れていたサイドポンツーンも交換したよ。レース全体では10ポイントほどの差で、コンマ数秒もしくは0.25秒とかそれくらいの遅れだった」

「マシンが少し傷ついていたから、タイヤを良い状態に保つことができるかどうか、より神経質になったよ」

「でもオスカーがやってのけたから、最終的にダメージはリザルトに影響しなかった」

 

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