無線での悪態規制に反対! ノリス「そんなことしたら、F1の”生々しさ”を失ってしまう」
ランド・ノリスとマックス・フェルスタッペンは、FIAがチームとの無線での悪態を減らすよう求めていることについて意見を述べた。
Lando Norris, McLaren F1 Team, in Parc Ferme
写真:: Simon Galloway / Motorsport Images
FIAのモハメド・ベン・スレイエム会長は、F1ドライバーが無線で悪態をつくシーンが放送されるのを避けるべく対応を求めているが、ランド・ノリス(マクラーレン)は「ドライバーの生々しさと彼らの考えや感情」を失うことになると語った。
motorsport.comの独占インタビューに応じたスレイエム会長は、国際映像で放送される汚い言葉を最小限に抑えるようフォーミュラ・ワン・マネジメント(FOM)に要請したことを明らかにした。
これは 「我々のスポーツであるモータースポーツとラップミュージックを区別するため」だと彼は語り、今週末のシンガポールGPを前に、この問題をドライバーたちに投げかけた。
しかし、ノリスはmotorsport.comの質問に対し、もし悪態を含むメッセージが放送されなければ、F1は「ドライバーの生々しさ、彼らの考え、彼らの感情など」を失うことになると語った。
「僕はそういうもの(悪態)を聞いてクールだと思うし、興奮するよ」
「みんなが使っているのは優しいソフトな言葉だけじゃない。他のスポーツでもそうだと思うし、それが聞きたいから観に行くみたいなところがあると思う」
ノリスはまた、F1ドライバーたちがいかに 「ストレスやプレッシャー、戦い、大きなクラッシュの渦中にいる男たち」であるかを指摘した。
「僕たちがそれをやるよりも、彼らがそう言う方がずっと簡単なんだ。僕たちはレースをすることに心血を注いでいるし、全力を尽くしているからね」
「(レース中)僕たちの心拍数はとても高い。愛情を注いでいるんだ。もちろん、その裏側では悪口も飛び交うだろうけど、それは僕らが努力しているから、ベストを尽くしたいと思っているからであり、物事がうまくいかないとやりきれない気持ちになるんだ」
レッドブルのマックス・フェルスタッペンは木曜日のFIA記者会見に出席。序盤にわざと悪態をつき、司会のトム・クラークソンが謝罪するはめになった。
フェルスタッペンは「世界は少し変わりつつあると思うが、それはそういうのを放送しないところから始めるべきだと思う」と語った。
「あるいは、人々にそれを聞く選択肢を与えないことだ。ドライバーに禁止令を出すよりも、その方がずっと助けになる」
「だって例えばFワードを言わなかったとしても、『クルマが機能しない。クルマがクソだ(the car is Effed/Fワードの伏せ字的な表現)』と言って、それから『言葉遣いが悪くてすみません』ということになるんだ」
「でもさ、僕たちは5歳か6歳の子どもか何かか? たとえ5歳児や6歳児が見ていたとしても、いずれは悪態をつくようになるだろう」
「親が許してくれなくても、大きくなれば友達と悪口を言い合うようになる。これ(悪態の禁止)は何も変えるものではない」
F1チームの無線メッセージにおける悪態は、すでにFOMのエディターによって検閲されており、放送を遅らせて放送内容をフィルタリングしたり、汚い言葉を規制音でカバーしたりしている。
そのため悪態が放送されるのは、一種のエラーの結果だと理解されている。
Additional reporting by Mark Mann-Bryans and Ben Hunt
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