徹頭徹尾フェルスタッペンのサポートに徹したペレス「正直王座争いには干渉したくなかったけど……チームのために戦うのが僕の仕事」

レッドブルのセルジオ・ペレスは、チームメイトのマックス・フェルスタッペンのF1タイトルを獲得を手助けできたことを喜ぶ一方で、レース中には色々な考えが頭をよぎったと語った。

徹頭徹尾フェルスタッペンのサポートに徹したペレス「正直王座争いには干渉したくなかったけど……チームのために戦うのが僕の仕事」

 レッドブルのマックス・フェルスタッペンが劇的な逆転タイトルを手にして閉幕した2021年のF1最終戦アブダビGP。チームメイトであるセルジオ・ペレスは、レースを通じてフェルスタッペンをアシストし続けた。

 決勝レースは、ポールシッターのフェルスタッペンがスタートでライバルのルイス・ハミルトン(メルセデス)に先行されたため、ハミルトン優勢で進んでいった。両者が1回目のピットストップを終えた後も、順位は変わらず。そこでレッドブルは代わってトップに立ったペレスに“プランB”を指示した。

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 このプランBはつまり、ペレスがステイアウトをすることで、そこに追い付いてきたハミルトンをブロックし、少しでもフェルスタッペンがハミルトンとの差を縮められるようにするという作戦だ。

 20周目、ペレスに追い付いたハミルトンはひとつ目のバックストレートエンドであるターン6で並びかけ、一度は前に立った。しかしペレスは2本目のバックストレートで再びハミルトンの前へ。その後21周目のバックストレート1本目まで抑え込んで見せた。

 このペレスの激しいディフェンスにより、一時は7秒あったハミルトンとフェルスタッペンとのギャップが2秒にまで縮まった。フェルスタッペンは無線でペレスを「レジェンドだ」と称賛した。

 フェルスタッペンはその後、終盤のセーフティカー出動も味方に付け、最終ラップにハミルトンをオーバーテイク。大逆転で王座を手にした。ペレスはこれについて、チームのために自分の役割を果たせて嬉しいと語る一方で、本音としてはタイトル争いにあまり干渉したくはなかったと語った。

「あの時は非常に重要な局面だった」

 ハミルトンを抑えた場面について、ペレスはそう振り返る。

「ルイスがレースをコントロールしていることは分かっていた。彼はやりたいことは何でも出来るような状態だった」

「ただ僕はかなり古いタイヤを履いていたので、それがうまくいった。最終的には、チームとマックスを助けることができた良かったと思っている」

「それと同時に、ドライバーズチャンピオン争いにあまり干渉したくないという思いもあったから、難しかった。でも何より大事なのは、チームのために戦うことだと思う」

 ハミルトンをアグレッシブに抑えることで彼と接触してしまい、それがタイトル争いの行方を左右するかもしれないと心配したかと問われたペレスは、そのことが頭をよぎったと認めた。

「ああ、それも頭の中にあった」

「でも言うまでもなく、僕は失うものがない立場にいた。このような状況には陥りたくなかったけど、同時に僕は常にチームのことを最優先するんだ」

「あれはギャンブルでもあった。フレッシュタイヤを履いたルイスなら、18周や19周も走ったタイヤのドライバーを抜くのは基本的には容易い」

「もう少しタイムをロスさせることもできたかもしれないけど、少しでも抑えられたことに満足しているし、うまくいって良かったと思っている」

 ペレスはその後、レース最終盤のセーフティカーラン中にチームからリタイアすることを告げられ、ピットに戻ってマシンを降りた。これに関してペレスは、パワーユニットが寿命を迎えることを危惧してのリタイアだったと説明した。

 セーフティカーが出動したことで、フェルスタッペンはハミルトンから首位の座を奪う千載一遇のチャンスを手にしていた。しかし、もしペレスのマシンが残り数周でストップしてしまえば、場合によってはレースが再開されないまま終了してしまうかもしれない……そういった懸念があった。つまりペレスは、最後の最後までフェルスタッペンのアシストに徹したのだ。

「その時は知らなかったんだけど、エンジンは限界を迎えていた」とペレスは言う。

「トラブルが起きて、マックスが1周でも走るチャンスを失ってしまうことは何としても避けたかった。エンジンは限界だったけど、ブローする訳にはいかなかったんだ」

 またフェルスタッペンが“レジェンド”だと呼んでいたことについて、ペレスはこう答えた。

「今は彼がレジェンドだよ。なんてったってワールドチャンピオンだからね」

 
 
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