トップチェッカーのペレス、5秒ペナルティ受けるも優勝確定!「最高のパフォーマンスだった」
F1シンガポールGPでトップチェッカーを受けたセルジオ・ペレス(レッドブル)は、5秒のタイム加算ペナルティを受けたものの、優勝が確定した。
Sergio Perez, Red Bull Racing RB18, Charles Leclerc, Ferrari F1-75
Lionel Ng / Motorsport Images
レッドブルのセルジオ・ペレスは、F1第17戦シンガポールGPの決勝レースでトップチェッカーを受けたが、セーフティカー(SC)走行時に違反があった疑いで審議対象となった。
ペレスは2番グリッドからスタート。ポールシッターのシャルル・ルクレール(フェラーリ)よりも加速が良く、1コーナーでリードを奪うと、その後は一度も首位を譲らずトップチェッカーを受けた。
今回のレースは何度もSCやバーチャル・セーフティカーが出される展開だったが、ペレスは2度目のSC走行中に審議の対象となってしまった。彼はリスタート時に、セーフティカーのライトが消えるまでは10車身以内の距離をキープするという規則を守っていなかった疑いが持たれたのだ。
FIAは、レース後にこの件を調査すると発表。ペレスはタイム加算ペナルティが出されても首位をキープできるよう、レース終盤に猛プッシュ。2位のルクレールとの差を7.595秒まで広げてフィニッシュしている。
現地23時55分にスチュワードに召喚され、ヒアリングを受けたペレス。スチュワードは2件の審議のうち、1件は戒告処分、もう1件で5秒のタイム加算ペナルティをペレスに科した。
スチュワードは、2度のSC走行でペレスが10車身ルールを守れなかったと判断した。ただ、最初のSC走行中の10周目について、ペレスはタイヤとブレーキが冷えていて、SCについていくのは非常に困難だったと主張した。スチュワードは車間距離を保つことが不可能、あるいは危険な状況だったとは認めなかったが、ウエットコンディションだったことを考慮し、戒告処分に留めた。
一方で2回目のSC走行中の36周目については、レースディレクターがペレスに、ターン9とターン10の間で車間距離を守るよう警告していたにも関わらず、ターン13とターン14の間で車間距離を開けすぎたとして、5秒のタイム加算ペナルティとペナルティポイント2点を与えた。
前述の通り、ペレスは5秒ペナルティなら問題ないほどギャップを広げていたため、順位変動はなし。ペレスの今季2勝目が確定した。
レース直後、パルクフェルメのインタビューでペレスは、審議について次のように述べた。
「何のことだか分からない。ただ審議対象になっていると言われたから、ギャップを広げなくちゃいけなかった」
ペレスは自身のパフォーマンスを振り返り、F1キャリアで最高のレースだったと評価している。また、ポイントリーダーのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が7位に終わったことで、ペレスとルクレールはフェルスタッペンとのタイトル争いを次戦日本GPまで持ち込むことができた。
「(タイヤの)ウォームアップはかなり難しかったけど、レースをコントロールできたし、最高のパフォーマンスだったと思う」
そう彼は説明した。
「最後の数周はとても激しかった。クルマの中ではあまりそう感じなかったけど、降りた時にそう感じたんだ。僕はプッシュした。今日は勝利のためにすべてを捧げたんだ」
「マックスにとっては、日本でタイトルを獲得する方がいいと思うし、チームにとっても、ホンダにとって特別な日になるだろう」
今回の結果、ランキング3番手のペレスはルクレールとの差を2ポイントに縮めることになった。フェルスタッペンとは106ポイント差。だが日本GP後にその差が112ポイント以上に開いてしまうと、チャンピオン獲得の権利がなくなることになる。
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