ピアストリ躍進の陰に、大先輩アロンソからの”学び”あり「彼はすごいよ……その成績だけじゃ全てを語れない」
マクラーレンのオスカー・ピアストリは、フェルナンド・アロンソは12年以上優勝から遠ざかっているものの、それは「彼の実力を示した成績ではない」と考えていることを明かした。
Fernando Alonso und Oscar Piastri kennen sich aus ihrer gemeinsamen Alpine-Zeit
写真:: LAT Images
今季初のF1タイトルをチームメイトと争っているオスカー・ピアストリ(マクラーレン)は、2度のF1チャンピオン経験者であるフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)の能力を大いに尊敬していると語った。
アロンソが初のF1タイトルを獲得してから、もう20年が経ってしまった。2005年のことだ。
当時24歳だったアロンソは、ルノーのドライバーとしてF1で4年目のシーズンを過ごしていた。シーズン前半から勝利を積み重ね、圧倒的なリードを築いたアロンソ。後半にはマクラーレンのキミ・ライコネンの猛追を受けたが、自身も安定して上位でフィニッシュし、逃げ切り。初のチャンピオン獲得を決めた。
翌年にはミハエル・シューマッハー(当時フェラーリ)との一騎打ちを制して、2年連続のチャンピオンを獲得。これがアロンソにとって、F1での(今のところ)最後のタイトル獲得となった。
アロンソの通算獲得チャンピオン回数はこの2回のみ。しかし多くの専門家は、アロンソはもっと多くのタイトル獲得に値する才能だと考えている。
今季チームメイトのランド・ノリスと、激しいタイトル争いを繰り広げているピアストリも、同じような見解を示している。
「僕はフェルナンドを深く尊敬しているんだ。彼のキャリアは、統計やデータだけでは完全には語れないと思う」
そう語ったピアストリは、アロンソのことを「F1史上最高のドライバーのひとり」とさえ考えている。
そもそもピアストリは、マクラーレン加入が決まる前、アルピーヌでアロンソと共に仕事をした経験がある。
アロンソは2021年にF1に復帰した際アルピーヌに加入し、翌年まで同チームで過ごした。その間にテスト/リザーブドライバーを務めていたのが、ピアストリだったのだ。
「彼とは良い関係を築いている」
そうピアストリは言う。
「数年前、彼の仕事の仕方を見るのは、とても勉強になった。彼の質問の仕方や物事に対する考え方が、僕にとって大きな助けになったと思う。そのことが間接的に、僕の学習スピードを少し早めることに繋がったと思うんだ」
「彼は素晴らしいドライバーだ。成績や統計が、全てを物語っているとは思えない」
アロンソの、失敗に終わった選択
Fernando Alonso, McLaren MP4-30 Honda
写真: Glenn Dunbar / Motorsport Images
アロンソはルノーで2年連続チャンピオンを獲得した翌年、マクラーレンに移籍した。しかしこの移籍が、アロンソにとっては失敗の始まりだったと言えるかもしれない。
2007年にマクラーレンに加入した時、チームメイトを務めたのは新人のルイス・ハミルトンだった。ハミルトンはマクラーレンの秘蔵っ子であり、そちらに肩入れしてしまう傾向にあった。ふたりは激しいタイトル争いを繰り広げ、様々な場面で衝突。アロンソとチームの間にも亀裂ができてしまった。その間に、フェラーリに移籍したライコネンにタイトルを奪われてしまう。
結局アロンソは1年限りでマクラーレンを離脱し、ルノーに舞い戻った。ただ当時のルノーには、自身がタイトルを獲得した時ほどの力はなく、チャンピオン争いに加わることができなかった。
2010年にはフェラーリに移籍。その1年目こそチャンピオン獲得まであと一歩のところまで迫ったが、最終戦アブダビでタイトル争い最大のライバルであったマーク・ウェーバー(レッドブル)を封じる動きをした隙を突かれ、今度はセバスチャン・ベッテル(レッドブル)にチャンピオンを”献上”してしまう形になり、アロンソはランキング2位でシーズンを終えた。
フェラーリ在籍時代、アロンソはこの他2度のランキング2位を経験しているが、いずれもベッテルにタイトルを獲られることになった。
2015年には、かつての黄金コンビ復活となった”マクラーレン・ホンダ”に加入。しかし当時のマクラーレンはもはや全盛期からは程遠く、当時のホンダのパワーユニットも、ライバルメーカーのPUにはパフォーマンス面で大きく後をとっており、グリッド下位に沈むことが多かった。PUがルノー製になった2018年もその厳しい状況は変わらず……アロンソはこの年限りで一時F1を離れ、WEC(世界耐久選手権)やインディ500、ダカール・ラリーなど他のカテゴリーに参戦した。
ちなみに2018-2019シーズンのWECで、トヨタのドライバーとして世界チャンピオンに輝き、ル・マン24時間レースでは2度総合優勝するなど、大成功を収めている。
その後2021年にアルピーヌからF1復帰、2023年にはアストンマーティンへと移籍し、表彰台の常連となった。ただその後はチームの進歩が鈍化し、表彰台からは遠のくシーズンが続いている。
レギュレーションが大変更される2026年、アロンソが所属するアストンマーティンはホンダのワークスPUを手にする。しかもマシンを手がけるのは、これまで数々のチャンピオンマシンを生み出してきた鬼才エイドリアン・ニューウェイである。
アロンソが3度目のチャンピオンに近づけるかどうかは、このニューウェイ作のマシンとホンダの最新PUの出来にかかっていると言えるが、さてどうなるだろうか。
記事をシェアもしくは保存
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。