F1 カタールGP

【激写】メルセデスの”トリック”の証拠? リヤウイングのエンドプレートに残った傷跡

レッドブルは、メルセデスがサンパウロGPで使ったリヤウイングを使い続ける場合、抗議する可能性を示唆した。なぜ、傷跡がついたリヤウイングがトリックの証拠だと考えられているのだろうか?

Matt Somerfield Giorgio Piola

編集: 2021/11/28 12:04

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

Mercedes W12 rear wing detail

 今季、メルセデスとレッドブルはコース内外で激しいバトルを繰り広げている。カタールGPでは、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表が、メルセデスが使用しているリヤウイングの合法性について、抗議を行なう可能性を示唆している。

 レッドブルはこれまでにも何度か、メルセデスのリヤウイングの合法性について不満を表明しており、ライバルがレギュレーションのグレーゾーンを利用して優位に立っていると確信しているようだ。

Read Also:

■疑惑を呼んだリヤウイングの傷跡

 レッドブルが疑惑を深めている理由のひとつが、リヤウイングのエンドプレートについた傷跡のようなモノが写っている画像の存在だ。

 この傷跡は、メインプレーン後方についている。これはリヤウイングのメインプレーン上端が固定されておらず、たわんだ結果ついた傷跡なのではないかと言われている。一方で、ただの汚れである可能性も否定はできない。

Mercedes W12 rear wing detail

Mercedes W12 rear wing detail

Photo by: Uncredited

 サンパウロGPでは、ルイス・ハミルトン(メルセデス)がスプリント予選と決勝レースの両方で驚異的なパフォーマンスを発揮し、優勝を飾った。

 ホーナーは、「メキシコやブラジルで(メルセデスが)見せたストレートスピードは、誰もが正常な状況ではないと考えたと思う。特にブラジルはね」

「メルセデスは新しいエンジンで、確かにパフォーマンスが向上している。しかし時速27kmもの差があって、リヤウイングのエンドプレートにウイングがたわんでできた跡があるのを見れば、何が起きていたのかは一目瞭然だ」

 サンパウロGPの予選では、DRSの技術規則違反があったとして、ハミルトンが結果から除外された。これはDRSが作動した際、フラップとメインプレーンの隙間が規定よりも開いていたことが原因だ。

 しかしレッドブルが懸念しているのは、DRSの使用時ではなく、通常状態時にメインプレーンが柔軟性を持っていることによって生じる効果だという。

 レッドブルは、メインプレーンのエッジがスピードが上昇するのに応じてたわむことで、レギュレーションで認められているよりも大きな開口部を作っていると考えているようだ。

 もしこれが可能なら、ダウンフォースとドラッグが減少し、トップスピードが向上する効果がある。DRSが作動していなくとも、同じような効果を発揮することができるのだ。

 実際、2006年にはフェラーリのウイングが走行中に変形するフレキシブルウイングではないかとの疑いが浮上した際、シーズン中盤からフラップの隙間を固定するスロットギャップ・セパレーターの装着が義務付けられている。

 また今季、メルセデスはレッドブルがフレキシブルウイングを使用しているのではないかと疑った結果、FIAがオンボードカメラでウイングのたわみを監視するために、リヤウイングにドット状のシールを貼るよう、各チームに求めている。

 しかしレッドブルは、ドットシールの位置が低くたわみが検知出来ない上、ウイングのフラップに隠れてメインプレーンのエッジが見えないため、メルセデスのトリックに対してドットシールが有効ではないと主張している。

 ホーナーとメルセデスのトト・ウルフ代表が出席したFIAの記者会見では、ふたりがこの件について応酬。「エンドプレートにある傷跡についてどう説明するのか」とホーナーが訊くと、ウルフは「許される範囲内だと思う」と答えた。

 この件については、車検時にウイングが合法なのかどうかが、分かれ目となるだろう。だが現状では、静止時にフラップとメインプレーン間のギャップを測定する以外、この領域での合法性をチェックする検査は存在しない。

 メルセデスのトラックサイドエンジニアリング部門の責任者であるアンドリュー・ショブリンは、この問題について質問されると、次のように説明した。

「我々が見たところ、傷跡はなかった。それが何なのかはよく分からないが、ちょっとした話題になっているようだ」

 ショブリンはそうSkyに語った。

「我々としては、クルマに搭載されているものには絶対的に満足している。FIAには好きなだけ見てもらうことにしている」

「我々はあらゆるサーキットで、最も速いウイングが何なのかを調べ、それをクルマに搭載するということを続けている」

「他のチームからのアドバイスは受けないよ」

 

Read Also:

あなたの意見が聞きたい!

Motorsport.comで何を見たいですか?

5分間のアンケートにご協力ください。

- Motorsport.comチーム

コメントを読んで投稿する

関連ニュース :

記事をシェアもしくは保存

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

前の記事 アルファタウリ代表、ガスリーの成長を賞賛「シーズン序盤と比べても、大きく進歩している」

次の記事 パーツの寿命か性能追求の弊害か……レッドブル・ホンダの“パタパタ”はためくDRSには何が起こっているのか?

Top Comments

コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?

View More & Comment

More from

Matt Somerfield



F1メカ解説|8種類のリヤウイングと14種類のビームウイングを投入したマクラーレン……2025年ダブルタイトルを目指し「デザイン上のリスク」を冒す

F1

F1

2024/12/24

F1メカ解説|8種類のリヤウイングと14種類のビームウイングを投入したマクラーレン……2025年ダブルタイトルを目指し「デザイン上のリスク」を冒す



F1メカ解説|2026年からの新レギュレーションF1マシン、デザインの自由度が増した? FIAが発表した新たなレンダリングを検証

F1

F1

2024/12/17

F1メカ解説|2026年からの新レギュレーションF1マシン、デザインの自由度が増した? FIAが発表した新たなレンダリングを検証



F1メカ解説|RBがシーズン最終戦に投入した”2025年に向けたテスト”用フロントウイング。その狙いは?

F1

F1

2024/12/15

F1メカ解説|RBがシーズン最終戦に投入した”2025年に向けたテスト”用フロントウイング。その狙いは?

More from

メルセデス



ハミルトンが不気味な存在だが……メルセデス、タイトル争いで“アントネッリを勝たせる”体制にはせず「まずはチームが最優先」

F1

F1

9 時間前

ハミルトンが不気味な存在だが……メルセデス、タイトル争いで“アントネッリを勝たせる”体制にはせず「まずはチームが最優先」



ライバルの伸びは“恐ろしい”とメルセデス……しかし「我々には伸びしろが残っている」と自信も

F1

F1

オランダGP

13 時間前

ライバルの伸びは“恐ろしい”とメルセデス……しかし「我々には伸びしろが残っている」と自信も



ここで乗らなきゃいつ乗るんだ! ラッセル、2020年メルセデス代役で文字通り無理を通した過去明かす

F1

F1

オランダGP

3 日前

ここで乗らなきゃいつ乗るんだ! ラッセル、2020年メルセデス代役で文字通り無理を通した過去明かす

最新ニュース



角田裕毅、F1オランダGPに参戦決定! 手首負傷のハジャーに代わりローソンがレッドブルへ……シートが空いたレーシングブルズをドライブ

機能

F1

ライブテキスト

評価

機能

F1 57 分前

オランダGP

角田裕毅、F1オランダGPに参戦決定! 手首負傷のハジャーに代わりローソンがレッドブルへ……シートが空いたレーシングブルズをドライブ



SF優勝&F1テストで再び脚光……福住仁嶺はなぜ“天才”と呼ばれるのか。中堅チームを上位に押し上げるスムーズで引き出しの多いドライビング

機能

スーパーフォーミュラ

ライブテキスト

評価

機能

スーパーフォーミュラ 1 時間前

SF優勝&F1テストで再び脚光……福住仁嶺はなぜ“天才”と呼ばれるのか。中堅チームを上位に押し上げるスムーズで引き出しの多いドライビング



チームメイトを勝たせるため、狭いコースで鬼ブロックの応酬……フォーミュラE最終戦での“チームプレー”はやりすぎだったのか?

機能

フォーミュラE

ライブテキスト

評価

機能

フォーミュラE 2 時間前

ロンドンE-Prix レース2

チームメイトを勝たせるため、狭いコースで鬼ブロックの応酬……フォーミュラE最終戦での“チームプレー”はやりすぎだったのか?



seven x seven、スーパーGT今季残りレースで藤波清斗に代わり渡会太一を起用へ。「来季以降を見据えた決断」とハーヴィー監督

機能

スーパーGT

ライブテキスト

評価

機能

スーパーGT 3 時間前

seven x seven、スーパーGT今季残りレースで藤波清斗に代わり渡会太一を起用へ。「来季以降を見据えた決断」とハーヴィー監督

Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.

フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。

次の 2 つのオプションがあります。

購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします

広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード

お知らせの管理

登録