プロスト不満! アルピーヌF1を去った経緯を語る「人間関係が複雑になり、警戒心を抱いた」
アラン・プロストが、アルピーヌF1を離脱した理由を説明。チーム内で孤立していると感じたことで、今回の決断に至ったと語った。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
F1のドライバーズタイトルを4回にわたって獲得したという輝かしい経歴を持つアラン・プロストが、今週の月曜日(1月17日)にアルピーヌF1のアドバイザー職を辞任したことが明らかになった。これについて当のプロストは、チーム内で孤立しているように感じたため、今回の決断を下したという。
プロストは、チーム離脱が明らかになった後、こういう結果に至ったことについて失望していることをSNSに発表。その後、フランスのレキップ紙の取材に応じ、離脱にいたった経緯を語った。
2021年シーズンから、ルノーF1を引き継いで活動することになったアルピーヌF1。その2021年始め、アルピーヌのCEOには新たにローレン・ロッシが就任した。しかしロッシがCEOになって以降、プロストはチーム内で孤立を深めているように感じており、そのことに不満を抱いていたという。
「2021年は、長くここにいた人たちが去らなければいけないような雰囲気だったので、私にとってはとても不安なモノだった」
そうプロストは語った。
「F1で、ずっと同じように働く必要はない。だから、その変化を受け入れる。これまでとは違う形でだって、F1の仕事をすることはできる。それが、昨年を通じて行なわれた変化だ。しかし私にとっては、その構造は複雑になりすぎている」
「私はもはや、組織の意思決定に関与してはいなかった。時には完全に賛同できないこともあったが、私は(チームの)公式見解を発言しなければならなかった」
「取締役会のメンバーであっても、いくつかの決定は土壇場で知らされるようなこともあった。それに賛成しないかもしれないけど、少なくとも一定の時間の間には知らされるべきだ。それは尊敬しているかどうかの問題だ。人間関係はますます複雑になり、警戒心を抱くようになった」
プロストは、新しい体制を構築しているロッシCEOは、もはやアドバイザーという役割を必要としていないのではないかと語った。
「ローレン・ロッシは、誰からも悩まされないよう、ひとりで物事を決めたいと思っているようだ」
「彼は自分自身で、もはやアドバイザーは必要ないと、私に言ったんだ」
「それはカタールでのことだった。しかし彼は、アブダビで契約の延長をオファーしてくれた。私はそれを断ったがね。この野心的なプロジェクトは、グループ全体のモチベーションを信じられないほどに高めてくれた。私はまだそれを信じているし、これまでどおりやってきたと言わなければならない」
「しかし今では、多くの人々を退けようという動きがある。ローレン・ロッシは、全ての注目が自分に当たることを望んでいるようだ。私が興味を持っているのは、チームに参加し、耳を傾け、そしていくつかの決定に直接関与するという挑戦なのだ」
「私は、極力表舞台に立たないようにしていた。しかし自分の意見とは違ったとしても、ある程度の影響力はあったんだ」
なおレキップ紙にこの記事が掲載される前、プロストは自身のインスタグラムに次のようにコメントを綴っている。
「今日このニュースが発表されたことに、私はとても失望している」
「アルピーヌF1チームと共に発表することが合意されていた。敬意が感じられない、申し訳ないけどね」
「私は個人的な関係によって、アブダビでオファーされた2022年シーズンの契約をお断りした。私の判断は正しかった。エンストンとヴィリーの皆さんとお会いできないのは寂しいよ」
なおアルピーヌF1では、上層部の組織変更が続いている。1月13日(木)には、昨年までエクゼクティブ・ディレクターを務めていたマルチン・ブコウスキーが辞任したことが発表されており、後任にはアストンマーチンF1の代表職を辞したオットマー・サフナウアーが加入するのではないかとみられている。
Be part of Motorsport community
Join the conversationShare Or Save This Story
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
Top Comments