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エンジン禁止は実に愚か……プロスト、欧州の”政治”を痛烈批判

アラン・プロストは、欧州各国の政府が内燃エンジン搭載車の販売を禁止しようとする「愚かな動き」は、ヨーロッパの自動車産業を衰退させる危険性があると語り、F1も厳しい境遇に直面する可能性があると警告する。

Daniel Ricciardo, Renault F1 Team R.S.20 leads Lewis Hamilton, Mercedes F1 W11

Daniel Ricciardo, Renault F1 Team R.S.20 leads Lewis Hamilton, Mercedes F1 W11

Mark Sutton / Motorsport Images

 ヨーロッパ各国の政府は、近い将来ハイブリッド車を含む内燃エンジン搭載車の販売を禁止することを計画している。しかし4度にわたってF1王者に輝いたアラン・プロストは、その政治的な動きに疑問を呈すとともに、内燃エンジン車を締め出しても、二酸化炭素の排出量削減には繋がらないはずだと主張する。

 自動車メーカーに対して、電気自動車の使用を強制する各国政府の動きについた尋ねられたプロストは、motorsport.comに対して次のように語った。

「自動車産業における今の状況について、本当に憤っている」

 そうプロストは語った。

「今後10年で、我々は全てを中国の自動車業界に提供することになる。そして、彼らはここ(ヨーロッパ)で自分たちの車を紹介することになるんだ。それが好ましいことだとは思わない」

「私は業界の一員ではない。しかし、それ(内燃エンジン搭載車の締め出し)は本当に嫌なことだ。愚かな、愚かな規則だよ」

「これを変えなかった場合、我々は今後10年の間に、100万人の従業員を失うことになるだろう。それは間違いない。素晴らしいフィルターを備えたディーゼルエンジンを搭載した大型車を持っていた場合、それは問題にすべきではないのだ」

 プロストは、たとえハイブリッド車をもってしてもバッテリーやモーターを搭載すると車重が嵩むため、必ずしも環境に優しいとは断言できないと主張する。また、ヨーロッパでは電気自動車の充電インフラが整理されておらず、これも問題になるはずだと考えている。

「ブリュッセル、そしてヨーロッパ全体のことを考えてみよう。なぜ同じプラグと充電システムではないのだろうか? フランスにはふたつの競合する会社があり、それぞれが独自のシステムを持っている。それは完全に愚かなことだ」

「今日では、ハイブリッド車の数を増やしていくというのが、我々が辿っている道筋だ。電気自動車を増やしていくというのは、現実的ではない。特に大都市ではね」

「しかしハイブリッド車でも、走行距離を延ばすと、CO2の排出量は同じになるか、さらに悪化することになるかもしれない。なぜなら、車の重量が増えてしまうからだ。我々はそのことを知っている」

「ディーゼルは禁止になった。しかし、この対策でCO2を削減することはできないと私は確信している。それは、別の方向ですべきなのだ」

■F1への影響

 プロストは、自動車業界の変革が、F1に大きな影響を与えることになるだろうと考えている。そして、エンジンをどうしていくか、これについても厳しい決断を下す必要があると語る。

「F1について尋ねられた時、私はいつもこう答える。『まずは自動車産業の問題に対処してほしい。そうすればF1はとても健康的になる』とね」

 そうプロストは語った。

「私は新たなターボ・ハイブリッド・エンジンを投入することを主張してきた。最初の計画では、4気筒のはずだったんだ。思い出してほしい。それは、市販車に最も近しい技術であると考えたからだ。しかし、F1ではその投入は叶わなかった。正直に言わなければならないが、ファンはそのアイデアについて、あまり好意的ではなかったんだ」

 プロストは、将来F1が辿る道筋はふたつあると考えている。ひとつはV8やV12のようなファンに人気の高いエンジンを投入し、エンターテイメント性を重視する形。もう一方は、自動車産業の発展に貢献するため、水素のような全く新しい技術に挑戦するという手段だ。

「電気自動車にするのは、得策ではない。フォーミュラEがあるからね。しかも、それでは将来的にはフォーミュラEになっていくのは確かだ……どれだけ難しいことかは分かるだろう」

「しかもそれを開発していくのは実に難しい。コースについても、技術についても、そしてコスト面に関してもね」

「それでは、将来のF1のテクノロジーとは、一体どういうものだろうか? それを知るのは実に難しい。一方で、私の支持するモノではないが、12気筒に戻るという選択肢もある」

「もしくは10年後に水素を採用すれば、また別の哲学がある。しかし、誰がそうするべきだという決定を下すのだろうか? それは非常に難しいことだが、質問するのはいいことだと思う」

「このスポーツを今後も継続していくために、我々にできること……それを話し合っていくべきだ。しかし、技術的な面は非常に、非常に難しい。私が現役だった頃のように、自動車業界の動向を追うのは簡単ではない。今ではそれは、はるかに難しくなっているんだ」

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