”政治とお金”だらけのF1から離れる喜び。ライコネン「全く理解できないことがたくさんあった」
F1を引退したキミ・ライコネンは、F1におけるお金と政治の影響について不満を示し、それらから離れられて嬉しいと語った。
写真:: Erik Junius
2021年限りでF1を引退したキミ・ライコネンは、F1では理解できないことがたくさんあると語り、そうした”たわごと”から解放されたことを喜んだ。
2001年にデビューし、計19シーズンを戦った彼は、ザウバー、マクラーレン、フェラーリ、ロータス、アルファロメオで活躍。349戦に出場し、21勝を記録。2007年にはチャンピオンに輝いている。
9月に2021年限りでのF1引退を発表したライコネンだが、開幕前の冬には引退を決断していたという。彼は将来的にレースをする機会も検討しておらず、モータースポーツから離れて家族と過ごす時間を持ちたいと望んでいる。今後、プロレーサーとしての活動をしない可能性も十分あるだろう。
最終戦アブダビGPを前に、motorsport.comのインタビューに応じたライコネンは、F1のある要素に対して不満を持っていたことを打ち明けた。
「少なくとも僕の頭の中では、ここ(F1)で起きていることで全く理解できないことがたくさんあるんだ」とライコネンは語った。
それはどんなことなのか? そう訊くと、ライコネンは次のように答えた。
「あらゆる種類のデタラメがまかり通っている。僕たちはそれを知っているけど、誰もそれを言わない。そうであってはならないと思うものばかりだ」
「ここでは、多くが偽物みたいなモノなんだ。外にでるのは良いことだ。精神的にも、しばらくの間、そんなたわごとから解放されるのはとても良いことなんだ」
ライコネンはF1にデビューした2001年当時、そうした要素をそれほど悪いとは思っていなかったという。それはすべてが目新しく、今と違うモノだったからだ。
ライコネンは、”お金”がF1に大きな影響を与えたと語った。
「どのスポーツでもそうだけど、お金が(物事を)変えたのは確かだ」
「お金をつぎ込めばつぎ込むほど、政治はより活発になる。一般的に、どんな国でも、その中に入ってみないと分からないようなゲームがある。おそらく、みんな心当たりがあるだろう」
「確かにお金は重要だし、パワーもある。人は色々と権力を持ちたいものなんだろう。実際の政治もうまくやれるような”政治家”がたくさんいたと思うよ!」
F1が少し道を踏み外し、純粋なレースが少なくなったと思うかと訊かれ、ライコネンは「何年も前からそうだった。でも、今はみんながそれに気づいているのかもしれない」と答えた。
F1の政治的な側面にはあまり興味がないと笑ったライコネン。それにあまり縛られないことが、自分自身の幸せのためだと説明した。
「僕は巻き込まれない」
「いろいろなことが起きているのは知っているけれど、巻き込まれることはないんだ。毎日関わっていたら、あまり健康に良くないと思うんだ」
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