F1エミリア・ロマーニャ予選:ボッタス逆転PP。フェルスタッペン3番手、ホンダPU全4台がQ3進出
F1第13戦エミリア・ロマーニャGPの予選が行なわれ、メルセデスのバルテリ・ボッタスがポールポジションを獲得した。
写真:: Steven Tee / Motorsport Images
F1第13戦エミリア・ロマーニャGPの予選がイモラ・サーキットで行なわれた。ポールポジションを獲得したのは、バルテリ・ボッタス(メルセデス)だった。
2006年のサンマリノGP以来となる、イモラでのF1グランプリ。サーキットのある州の名前をとって“エミリア・ロマーニャGP”として開催される今回のレースは、史上初の2デイ開催となり、この日の午前中に90分間のプラクティスを1度行なったのみで、各チームが予選に臨んだ。
サーキット上空には青空が広がり、気温19度、路面温度26度というコンディションで予選開始時刻を迎えた。
Q1:トラックリミット違反が続出。ライコネン惜しくもQ1敗退
セッションがスタートすると、地元フェラーリ勢も含め半数ほどのマシンが続々とコースインしていった。
まずはケビン・マグヌッセン(ハース)が1分17秒186をマークするが、各車が続々とこのタイムを塗り替えていった。アルファタウリのダニール・クビアト、ピエール・ガスリーが1分15秒台のタイムでワンツーに並び、フェラーリ勢を上回った。
マックス・フェルスタッペン(レッドブル)の最初のアタックは、クビアトにわずかに及ばず2番手。その後からアタックしたルイス・ハミルトン(メルセデス)が1分15秒144を記録してトップに立った一方、バルテリ・ボッタス(メルセデス)はトラフィックに引っかかり、最初のアタックを中断した。
すると、シャルル・ルクレール(フェラーリ)が2度目のアタックでトップタイムを更新。その直後にフェルスタッペンもタイムアップし、1分15秒034でタイムシートの一番上に立つなど、2度目のアタックでタイムを伸ばすマシンも多かった。
その中でもメルセデスが頭ひとつ抜け出す速さを見せつけ、ハミルトンは1分14秒574までタイムアップ。ボッタスも僅差で2番手に続いたかと思いきや、ターン9でトラックリミット違反があったとして、タイムが抹消されてしまった。
これにより、1セット目のタイヤを使ったアタックが終わったタイミングで、ボッタスが20番手でQ1敗退圏内。アレクサンダー・アルボン(レッドブル)もタイム抹消を受け、19番手に沈んだ。
残り時間が5分を切ると、各車が2セット目のタイヤを使ってのアタックへ。ボッタス、アルボンは無事にタイムを残し、Q2進出を決めた。また、トップタイムを残していたハミルトンも2セット目のタイヤでコースイン。タイムをさらに1分14秒229まで更新した。ただ、ボッタスがさらにもう一度アタックをしタイムを上げ、Q1をトップで終えた。
キミ・ライコネン(アルファロメオ)は一時11番手までポジションを上げ、Q2進出が見えたかと思いきや、ターン15でのトラックリミット違反でラップタイムが抹消されてしまい18番手で予選を終えることになった。
結局ロマン・グロージャン(ハース)、マグヌッセン、ライコネン、ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)、アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)がここで敗退となった。
Q2:フェルスタッペン、危機を乗り越えQ3進出。ホンダPU勢は全4台がトップ10入り
Q2がスタートすると、フェラーリとメルセデス、レッドブルの計6台がミディアムタイヤでコースイン。決勝をより硬いミディアムタイヤでスタートすることを狙った。
メルセデス勢が順当に1分14秒半ばのタイムを記録しワンツーに並んだ一方、フェルスタッペンは『パワーがない!』と訴えピットに戻ってしまった。
その他、ミディアムタイヤでアタックしたアルボンやフェラーリ勢は、上位につけることができず、11番手のアルボンは懸命にタイムアップを目指したが、シケインで縁石に乗り上げスピンを喫してしまった。
ソフトタイヤ勢では、ガスリーが3番手。ダニエル・リカルド(ルノー)、ランド・ノリス(マクラーレン)と続いた。
ピットに戻ったフェルスタッペン車の周りにはクルーが集まり、エンジンカウルを外して作業を行なっていたが、残り時間6分ほどのタイミングでカウルを再装着。点火プラグのトラブルだったようで比較的短時間で作業が終了し、フェルスタッペンはミディアムタイヤで再度アタックへ向かった。
なんとかアタックをまとめたフェルスタッペンは6番手タイムをマーク。危機を乗り越え、Q3進出を決めた。
アルボンやフェラーリ勢はソフトタイヤへと履き替え、Q2突破を目指した。ルクレールが7番手、アルボンが4番手タイムを残したものの、ベッテルは14番手と伸びず。またしてもQ3進出はならなかった。
Q2敗退となったのは、セルジオ・ペレス(レーシングポイント)、エステバン・オコン(ルノー)、ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)、ベッテル、ランス・ストロール(レーシングポイント)。好調が続いていたレーシングポイントだが、今回は2台ともにQ3へ進むことができなかった。
中団チームで速さを見せたのはアルファタウリ。ガスリーが3番手と好位置、クビアトも8番手と昨年のメキシコGP以来となる久しぶりのQ3進出を果たした。これで、今季初めてホンダのパワーユニット(PU)を搭載した4台がQ3に揃って進出した。
Q3:ボッタスが土壇場で逆転、ポールポジションを獲得。ガスリー4番手
12分間のQ3は、ハミルトンが最初のアタックで多少コースに飛び出しながらも、1分13秒781を叩き出し先制パンチ。ボッタスはわずか0.031秒届かず2番手だった。
フェルスタッペンはハミルトンに0.700秒差をつけられての3番手。どうやらトラフィックに遭い、タイヤを上手く暖めることができなかったようで、無線で不満を訴えていた。
4番手は好調続くガスリー。アルボン、クビアトもそれに続いていたが、アルボンはラップタイムが抹消しノータイムに。ルクレール、ノリスがクビアトを上回った。
残り時間4分を切り、タイムが出せていないアルボンを含め数台が早々にピットを離れ、最後のアタックへ。一方、フェルスタッペンは最後までピットに残り、タイミングを伺った。
メルセデスの2台はどちらもセクター2では自己ベストを更新できなかったものの、ハミルトンが1分13秒706にタイムアップしてみせた。
しかし、アタックを上手くまとめたボッタスは、それをさらに上回る1分13秒609を叩き出し、土壇場でハミルトンを逆転して今季4度目のポールポジションを獲得した。
フェルスタッペンは0.567秒差の3番手。Q2敗退の危機を乗り越え、グリッド2列目を確保した。ガスリーも好調ぶりをうまくグリッドまでつなげ、4番手を確保している。
5番手以下、リカルド、アルボン、ルクレール、クビアト、ノリス、カルロス・サインツJr.(マクラーレン)という予選上位のオーダーだった。
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