F1フランスGP予選:お見事フェルスタッペン、圧巻アタックでポール獲得。角田裕毅はQ1でクラッシュ
F1第7戦フランスGPの予選が行なわれ、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがポールポジションを獲得。アルファタウリ・ホンダの角田裕毅はQ1最初のアタックでクラッシュし、ノータイムに終わった。
Max Verstappen, Red Bull Racing RB16B
Zak Mauger / Motorsport Images
2021年シーズンのF1第7戦フランスGPの予選がポール・リカール・サーキットで行なわれた。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが見事なアタックを見せ、今季2度目のポールポジションを獲得した。
当初の予定よりも1週間早く、初夏の南仏で開催されている今回のフランスGP。市街地サーキットでの連戦を終え、常設サーキットのポール・リカールで戦いとなる。4本のストレートを様々なタイプのコーナーでつないだレイアウトなだけに、総合力が問われるコースだと言える。
予選直前のFP3では、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがメルセデス勢に0.7秒以上の差をつけてトップ。万全の準備を整えて予選に臨んだ。対してルイス・ハミルトン(メルセデス)は初日から良い感触をつかめないようで、FP3では5番手。予選開始直前までクルーがマシンを調整していた。
18分間のQ1では、アルファタウリ・ホンダの角田裕毅がアタックに入った直後のターン1でスピンを喫し、マシン後部からバリアに接触。いきなり赤旗が出される展開となった。角田は走行を再開できず、ノータイムで予選を終えることになった。
残り時間14分余りでセッションが再開されると、各車続々とコースイン。ここでトップに立ったのはフェルスタッペンで、1分31秒001。2番手にはチームメイトのセルジオ・ペレスが続いた。メルセデスはバルテリ・ボッタス3番手、ハミルトン4番手となったが、フェルスタッペンからは0.6秒以上離された。
フェラーリのシャルル・ルクレールは、トラフィックの影響で最初のアタックは不発。Q1敗退圏内の16番手に沈んだが、同じタイヤで2度目のアタックを実施。11番手までポジションを上げた。同じくハミルトンもタイムを更新し2番手となったが、フェルスタッペンには0.236秒届かなかった。
Q2進出をかけて、ハースやウイリアムズに加え、アルファロメオ勢やタイム抹消を受けたランス・ストロール(アストンマーチン)など15台がタイヤを変えて再アタック。しかしミック・シューマッハー(ハース)がターン6出口でクラッシュを喫し、各車タイムを更新するチャンスがないままセッションは赤旗終了となった。
クラッシュを喫したシューマッハーが14番手で初めてQ2進出を決めた一方、ストロールはノータイムでQ1敗退。ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)、キミ・ライコネン(アルファロメオ)、ニキータ・マゼピン(ハース)もここで予選を終えた。
15分間のQ2は、多くのマシンがミディアムタイヤでコースイン。Q2を突破した場合、ベストタイムを記録したタイヤで決勝をスタートすることになるため、性能低下が激しいソフトタイヤを嫌った形だ。
ここで1分30秒971のトップタイムを出したのはペレス。フェルスタッペンが2番手、フェラーリのカルロス・サインツJr.が3番手となった。だが、一発目のアタックが6番手とイマイチだったハミルトンは2度目のアタックを敢行し、ペレスを0.012秒上回って首位に立った。
セッション後半、ダニエル・リカルド(マクラーレン)やアントニオ・ジョビナッツィ(アルファタウリ)がソフトタイヤに履き替え、全15台がコースイン。ペレスも他車がタイムを上げてきた場合に備えたか、ソフトタイヤでピットを離れた。
最後のアタックでは、ボッタスがトップタイムを更新。フェルスタッペンはそれを上回るペースだったが、セクター3でアタックを中断した。
ホームレースのエステバン・オコン(アルピーヌ)はフリー走行を通して好調だったものの、ジャンプアップならず11番手でQ2敗退。前戦2位のセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)も12番手に終わった。ジョビナッツィ、ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)に加え、シューマッハーがQ2敗退となった。
ポールポジションを決する12分間のQ3では、ソフトタイヤの新品があと1セットしか残っていないリカルドやフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)がミディアムタイヤでコースイン。その他はソフトタイヤでアタックに臨んだ。
強烈な先制パンチを見舞ったのは、フェルスタッペン。ポールポジションに向けてまず1分30秒325の好タイムを叩き出し、2番手に食らいついたハミルトンに0.386秒差をつけた。3番手はペレス、4番手はボッタスだ。
わずかにトラックリミットを越え、タイム抹消となったガスリーがいち早く2セット目のタイヤを投入。これに続くように各車が最後のアタックに向かった。
フェルスタッペンは2セット目のタイヤでも追撃の手を緩めず、圧巻のアタックを完遂。唯一の1分29秒台となる1分29秒990をマーク。これに届くドライバーはおらず、フェルスタッペンが開幕戦以来となる今季2度目のポールポジションを獲得した。
最後のアタック、メルセデス勢は意地を見せて自己ベストを更新。一時はタイムを更新したペレスが2番手に浮上したものの、ハミルトン、ボッタス共にそれを上回った。しかし2番手のハミルトンは0.258秒、3番手のボッタスは0.386秒フェルスタッペンに届かなかった。
5番手はフェラーリのカルロス・サインツJr.。7番手となったシャルル・ルクレールと共に、フェラーリが市街地戦での好調をうまく維持した。
ワンアタックをうまくまとめたガスリーが6番手。8番手以下ランド・ノリス(マクラーレン)、アロンソ、リカルドというオーダーだった。
順位 | ドライバー | タイム | 差 | 平均速度 |
---|---|---|---|---|
1 | マックス フェルスタッペン | 1'29.990 | 233.705 | |
2 | ルイス ハミルトン | 1'30.248 | 0.258 | 233.037 |
3 | バルテリ ボッタス | 1'30.376 | 0.386 | 232.707 |
4 | セルジオ ペレス | 1'30.445 | 0.455 | 232.530 |
5 | カルロス サインツ Jr. | 1'30.840 | 0.850 | 231.519 |
6 | ピエール ガスリー | 1'30.868 | 0.878 | 231.447 |
7 | シャルル ルクレール | 1'30.987 | 0.997 | 231.145 |
8 | ランド ノリス | 1'31.252 | 1.262 | 230.473 |
9 | フェルナンド アロンソ | 1'31.340 | 1.350 | 230.251 |
10 | ダニエル リカルド | 1'31.382 | 1.392 | 230.145 |
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