パワー勝負のモンツァで追い風か? レッドブル・ホンダ代表、スプリント予選レースで苦しんだハミルトンのPU出力低下を指摘
レッドブルは、F1イタリアGPのスプリント予選レースで挽回できなかったルイス・ハミルトン(メルセデス)のパワーユニットには出力低下の症状が出ていたのではないかと考えている。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
レッドブルは、F1イタリアGPのスプリント予選レースで、ルイス・ハミルトン(メルセデス)のパワーユニット(PU)には出力低下の症状が出ていたのではないかと考えている。
ハミルトンは金曜日のノックアウト方式の予選で2番手を確保。スプリント予選レースでは、チームメイトのバルテリ・ボッタスの横、フロントロウからスタートしたが失敗し、一気に5番手まで後退した。
ボッタスが首位を快走しマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)を抑え込んだが、ハミルトンはダニエル・リカルドとランド・ノリスのマクラーレン勢に阻まれ続けた。
ハミルトンは4番手ノリスの後方までピタリとマシンをつけたものの、メインストレートで突き放され、第1シケインの飛び込み等でパスすることは叶わなかった。
ハミルトンがマクラーレン勢をオーバーテイクできなかったことに驚きの声が上がり、タイトル争いのライバルであるレッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー代表は、ハミルトンのマシンにはストレートエンドでPUの出力低下が発生していたと考えている。
通常ストレート区間ではエンジン(ICE)やMGU-Hに加え、最大出力160hpのMGU-Kのブーストを活用し最高速を稼ぐ。しかし、ハミルトンのマシンに搭載されているPUは、ストレート終盤でそのバッテリー残量が他車より早くに底をつき、代わってデプロイメント(回生)で発電を始めていたと考えられる。ここにハミルトンは問題を抱えているのではないかとホーナーは疑っている。
「彼らが低燃費走行するときは、デプロイメントをかなり行なっている」とホーナーはSky Sports F1に語った。
「我々はこれを“クリッピング”と呼んでいて、ストレートエンドで(アクセルオフ状態では)テールライトが点滅し、ストレートでのスピードが落ちていったのを見ただろう」
「通常なら、ノリスの0.5秒以内に入っていたルイスはオーバーテイクができただろう。しかし、今回はストレートエンドで勢いを失っていた」
Lando Norris, McLaren MCL35M , Lewis Hamilton, Mercedes W12
Photo by: Charles Coates / Motorsport Images
スプリント予選レースを制したボッタスは4基目のPUエレメント投入により最後尾スタートが決定し、決勝レースのポールポジションは2番手のフェルスタッペンの手に。仮にホーナーの指摘が正しければ、5番手から追い上げるハミルトンにとっては厳しい展開になる。
指摘通りであれば、レッドブル・ホンダ勢にとっては追い風になるとホーナーは語った。
「決勝レースで我々が(メルセデスの)前で留まることができるなら、それは良いニュースだ」とホーナーは続けた。
「つまり、彼らはストレートエンドで攻めることができないということだ。回生が始まってしまうからね」
ホーナーは、18周のスプリント予選レースは1周目の第2シケインまでにほぼ決着がついていたと明言し、スタートでポジションを落としたハミルトンが挽回する術はなかった。
「乱気流の中にいたマックスもバルテリと同じペースで走り、ふたりは後続を突き放した」
「もちろん、あのようなレースでリスクを負いすぎる必要はない。だからポイントを得て、決勝レースを前からスタートできるだけで嬉しいよ」
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