レッドブル、新規定で“面白い”パワーユニットを求む!「でなければ、F1チームはフォーミュラEへ移行するべき」
レッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー代表は、2025年からF1に導入される新規定のパワーユニットは、ファンのために音を大きく“楽しめる”ものにしなくてはならないと語り、それが実行されない場合F1チームはフォーミュラEへ参戦するのではと牽制した。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
レッドブル・ホンダでチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、2025年の導入を予定している次世代のパワーユニット(PU)は迫力があり、ファンが“楽しめる”ものでなくてはならないと語った。そして新規定のPUがそうならなかった場合、F1チームはフォーミュラEに転向するのではないかと牽制している。
F1第9戦オーストリアGPで行なわれた会議で、新規定のPUはより電動モーターに重きを置き、完全に持続可能な燃料が使用されるというコンセプトが決定。2021年シーズン限りでF1から撤退するホンダのPUプロジェクトを引き継ぐレッドブルも、新規定PUの自社開発に向けてこの会議に参加していた。
ホーナーは、F1にとってこのPUのレギュレーション改定は、高価で複雑、そして静かすぎると批判されてきた現行のV6ターボハイブリッドの汚名を返上する絶好の機会だと考えている。
中でも、彼はF1を観に来る観客がV10やV8が迫力のあるエンジンサウンドを奏でていた時代の感情を取り戻すべく、マシンから出る“音”の要素を重要視している。
排気音増大の手段としては、熱回生を行なうMGU-Hの廃止や最高回転数と燃料流量を増やしてエンジンを使用するという2択が挙げられる。
「現行PUのコストがとても高額だというのは周知の事実だ」とホーナーは語る。
「このPUの構想時には考えられなかったことだ。そして新たなPUは今後10年に渡り使用されることになるかもしれない。その導入というタイミングは、何か少しでも違いをもたらす良い機会になると考えている」
「それは五感に訴えかけるものでなくてはならないと思う。音はもちろんだが、持続可能性という要件も満たしている必要がある」
「しかし、面白いものでなくてはならないとも思う。でなければ、我々は皆フォーミュラEへ行くべきだ」
「2025年に向けて何か魅力的なもの、あるいは2026年に向けてしっかりと機能するものになるように、熟考を重ねてくれるよう願っている」
次世代のPU規定策定に向けたオーストリアでの議論には、F1に参戦しているメーカーに加えアウディやポルシェといった外部メーカーも参加しており、ホーナーも最良の規定案を出すためにはできるだけ多くの意見を取り入れることが肝心だと考えている。
「建設的な対談だった」とホーナーは新PU規定の会議について語った。
「F1の未来のために、コストとモノとしての双方で正しい解決策を見つけることが肝心だ。利害関係者全員が議論に参加し、スポーツの利益のために協力し合うことが重要になると思う」
オーストリアでの会議の議長を務めたF1 CEOのステファノ・ドメニカリは、今回の会議が2025年以降に向けた「良いステップ」になったと感じている。
そしてドメニカリは、ターボハイブリッドの図式は2025年移行も引き継がれると念を押した。
「もちろん、ハイブリッドは引き継がれる」と彼は言う。
「将来的には、我々のPUのさらなるハイブリッド化に焦点を当てていく。現行PUの基本的な部分は全て残るだろう」
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