”DAS合法”の判決を受け、レッドブルがパルクフェルメルールの変更を要求へ?
レッドブルF1のチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、メルセデスのDAS(二重軸ステアリング)システムに対するFIAの判決は、パルクフェルメルールに関して複雑な問題を引き起こす危険性があると語った。
Lewis Hamilton, Mercedes F1 W11
Steve Etherington / Motorsport Images
F1開幕戦オーストリアGPの金曜日、メルセデスのルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスが、話題の新デバイス”DAS(二重軸ステアリング)”を使っているシーンが国際映像に映し出された。これを見たレッドブルはその日の夜、すぐさまこのDASに対する抗議を提出することになった。
FIAのスチュワードは、長い審議を行なった結果、”DASはサスペンションシステムの一部である”というレッドブルの主張は「根拠がないモノ」であるとして、この訴えを退ける決定を下した。
レッドブルは、このDASについてテクニカルレギュレーションに関しては違法だと主張した。しかしその使用方法がパルクフェルメルールに準拠するかどうかは、確信が持てないという。
予選がスタートし、マシンがピットレーンを離れると、チームはその後、マシンに大きなセットアップの変更を施すことができない。これがパルクフェルメ・ルールである。
DASのシステムは、ドライバーがステアリングホイールを押し引きして、フロントホイールのトウ角を変更しようというものだ。そのためホーナー代表は、今回のスチュワードの決定について、パルクフェルメ・ルール下の条件に、変更を要求する必要があるかもしれないと言うのだ。
「彼ら(メルセデス)が予選でDASを使うなら、私はパルクフェルメの状態を、変更するように要求するかもしれない」
そうホーナー代表は語る。
「それ(トウ角の変更)が許可されている場合、ハンドルを使うのではなく、スパナを使ってキャンバーやキャスターなどを変更できるように要求することになるはずだ」
「それが現実だ。メルセデスに対しては脱帽だよ。それは賢いシステムだ。来年非合法化されるシステムを今年中に我々のマシンに組み込むのは、非常に、非常に難しいことだろう」
レッドブルは、今回のスチュワードの裁定にすぐに上訴しないことを確認したが、将来的には控訴する権利を有している。
ホーナーは金曜日に抗議を提出した理由について、日曜日のレース後に長時間の審議が行なわれ、最終結果を確定するのに干渉することを防ぐ狙いがあったという。
「結果に影響を与えることがないように、週末の早い段階で抗議したかった」
そうホーナー代表は語った。
「金曜日の段階で、それが違法かどうかが判断されることになるだろう。そうすれば、メルセデスが土曜日と日曜日に向け、修正するチャンスを与えることになるだろう」
「昨日(金曜日)にそれ(DASが使われていること)を見たので、我々は抗議するという方法を使って、その明確化を達成することを選んだ。抗議する前には、メルセデスにそのことを伝えた」
「そのシステムは非常に複雑だ。もちろん、ステアリングホイールとは何なのかという問題もある。スチュワードは、技術代表であるニコラス・トンバジスの決定を支持したんだ」
「今では、それについては明確になっている。それが合法であることは分かっており、それが必要な場合には、独自に設計して、マシンに組み込む必要がある」
ホーナー代表は、DASはメルセデスW11のステアリングシステムとは関係なく、主にバランスの調整に使われ、タイヤのウォームアップをサポートしているはずだという、スチュワードに対して行なった議論を繰り返した。
「彼らはそのシステムを直線でしか使わないため、私が言ってきたように、マシンのステアリングとは何の関係もないツールだ」
「これはレギュレーションがもたらす曖昧さだ。これは、来年に向けては整理されている」
「我々が得ていた技術的なフィードバックは、今年はレギュレーションには完全に準拠していなかった。だから我々はそれについて問い合わせをし、金曜日の夜遅くに明確な答えを得たのだ」
「我々にとっては、この問題はすでに終わったことだ」
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