白熱F1タイトル争い、最終戦に”厳しい”取締はアンフェア? 裁定基準の維持をレッドブル望む
レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、F1がタイトル決定の懸かっている最終戦だからといって、レースを厳しく取り締まるなど、これまでのアプローチを変更することは間違っていると語った。
写真:: Steve Etherington / Motorsport Images
マックス・フェルスタッペン(レッドブル)とルイス・ハミルトン(メルセデス)によるF1の2021年シーズンタイトル争いは、最終戦アブダビGPまで持ち越された。このレースで先着したドライバーが、基本的には2021年王者となるが、これまで度々発生してきた接触などから、最終戦で物議を醸すような形でのタイトル決定がありうるのではないかという憶測も広まっている。
各チーム間の緊張も高まるアブダビGPを前に、F1レースディレクターのマイケル・マシは、チーム側にイベントノートを通達。スポーツマンシップに反するような行為などに対しては、ポイント剥奪の可能性もあると伝え、彼らに釘を刺した。
ただレース中のルールの取り扱いに関しては、これまで何度もその裁定の一貫性について不満の声もあがってきた。特に最近ではディフェンスの動きに注目が集まっており、FIAはレース前に何がフェアであると判断するのかを明確にすべきだという声もある。
レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、最終戦に向けてFIAが判断基準やアプローチを変えることは間違っていると感じており、厳しい取締をするのであれば、イギリスGPで発生したハミルトンとフェルスタッペンのクラッシュからそうすべきだったと語った。
ホーナー代表は仮にマシとフェルスタッペン、そしてハミルトンがアブダビGPを前に話し合うとしたらメリットはあるかと訊かれたが、「その必要は無いと思う」と答えた。
「これまでの21戦と、今回のレースとの間に、違いは何もない。シルバーストンの後に話し合うべきだったかもしれないな」
「望まれていることと言えば、全てのレースで同じルールが、全員に適用されることだと、私は思う。あるレースとまた別のレースとで、ルールを突然変更することなどはできない」
「我々のドライバーはルールについて非常によく理解している。FIAはこれまでのレースでしてきたように、平等にルールを適用してくれると期待している」
一方、メルセデスのトト・ウルフ代表は、マシからの”ポイント剥奪”という示唆を歓迎。良い抑止力となると考えているようだ。
「ここ数レースで発生した全ての論争に関しては、恐らくそれぞれの見方の問題なのだと思う。マイケルとFIAがリマインドしてきたことは、非常にいいことだと考えている」
「態度が示されたことはレースをクリーンに続けること、何が良く、何が許されないのかという点で全員にとって良い抑止力になると思う。チャンピオンシップのためには、実際のレース結果だけではなく、ドライビングの基準も重要なんだ」
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