シンガポール勝利、ペレスにとって好転の鍵になる？　レッドブル「彼に自信を与えてくれれば」

　F1第17戦シンガポールGPはレッドブルのセルジオ・ペレスが勝利し、久しぶりに表彰台の頂点に立った。チームとしては、この勝利をきっかけとして、残る終盤戦に向けてペレスの自信になればと考えているようだ。

　ペレスは2022年シーズン後半戦に入って以降、ベルギーGPでの2位以外表彰台獲得が無い状況が続いていた。そうした状況の中、シンガポールGPではスタートでシャルル・ルクレール（フェラーリ）を抜いてトップに立つと、以後はルクレールからのプレッシャーも退け、5秒のタイムペナルティも跳ね除けて5月のモナコGP以来の勝利を収めた。

　クリスチャン・ホーナー代表は、シンガポールGPで良い形で勝利を収めたことで、ペレスが残りの終盤戦でさらに活躍できることを期待していると語った。

「チェコ（ペレスの愛称）はストリートサーキットでは常に驚異的な姿を見せてきた」

「彼は滑りやすいストリートサーキットが好きなようだ。もちろん、我々も彼と共にセットアップなどにハードに取り組んできた」

「この勝利が、チャンピオンシップの残るレースに向けて、彼に自信を与えてくれると期待しているよ」

　ペレスは、今シーズンのマシンRB18の開発が進むに連れ、ハンドリングが自分にとって快適に感じられなくなってきたとこれまで語ってきた。

Sergio Perez, Red Bull Racing RB18

Photo by: Red Bull Content Pool

　結果が望んでいたほど良くはないということは事実ではあるが、ペレスはこの期間が”過剰”に捉えられていると感じている。

「今回の勝利は、僕にとって本当に特別なものだ。ここ最近のレースはちょっとした難局にあったからね」と、ペレスは言う。

「F1ではメディアによる喧伝も大きいんだ。そこは僕が単なるメキシコ人であることも関係しているかもしれない。僕がもし2戦連続で表彰台を獲得できなければ、僕は”史上最悪”のシーズンを送っていることになるようだし、レッドブルは僕を降ろすべきだとか、そういうことを言われるんだ」

「だから、優勝できたことは本当に嬉しい。僕がどれだけ優れているのかを、誰かに思い出させるようなものではないけれど、こうしたパフォーマンスを出せるのはどんなときでも素晴らしいものだ。だから、これを続けていこう」