2026年以降もホンダと関係を継続しようとしていたレッドブルF1……「しかし状況的に複雑すぎた」新たな提携先はフォードに
2026年からフォードと提携するレッドブルは、ポルシェとの交渉が決裂した後にホンダとの関係継続を模索したが、その契約を成立させるのは「あまりに複雑すぎた」という。
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
2026年からフォードとタッグを組んでF1に参戦することを明らかにしたレッドブル。同年に向けては過去にポルシェとも交渉をしていた彼らだが、2025年までの協力関係を結んでいるホンダとの関係継続も模索していたという。
F1では2025年まで現行パワーユニット(PU)の開発が凍結されており、2026年シーズンから新規則が導入される。レッドブルは2021年をもってF1活動を終了したホンダのPUを2025年まで使用予定であり、現在はホンダ・レーシング(HRC)の技術支援の下で、レッドブル・パワートレインズがPUを運用する形をとっている。
そのためレッドブルは新規則が導入される2026年に向けて新たなパートナーを見つける必要があった。当初はポルシェがその有力候補に挙がっており、話し合いも進んでいたようだが、チームの株式を取得して経営に参画しようとするポルシェの姿勢をレッドブルが懸念したため、交渉は決裂した。
結果的にレッドブルはフォードとパートナーシップを締結し、フォードの支援を受けながら“レッドブル・フォード・パワートレインズ”と冠された自社製PUを開発していくことになった。
ただ、ホンダは2026年シーズンに向けたF1のPU製造者として登録を済ませている。ホンダはこれがただちにF1復帰に繋がるものではないとしているが、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表はこういった動きを受けてホンダとの関係継続も模索したと語った。
「我々はホンダと素晴らしい関係を築いていて、共に多くの成功を収めてきた」
ホーナーはそう語る。
「そしてその関係は2025年末まで続くことになっている」
「チームとホンダは共に、さらなる成功を収めるため、そして既に合意されている契約を全うするために全力を尽くすつもりだ」
「我々は2025年から先の関係についても模索した。しかし状況的に複雑になり過ぎていたんだ」
“複雑”という言葉を使ったホーナー。前述の通り、ホンダは2026年シーズンからのPUサプライヤーリストに名を連ねたとはいえ、これは必ずしも新規則下のPUを製造というすることを保証するものではないのだ。
「知っての通り、あれはエントリーリストに登録されたメーカーが実際に2026年に参戦することを約束しているということではない」とホーナーは言う。
「もちろんホンダには今後も頑張ってもらいたい。ただ、フォードと提携したレッドブル・パワートレインズが注力している2026年のプログラムと、2025年までホモロゲーションされたエンジンでホンダと共に出来る限りのパフォーマンスを出そうとしているこの協力関係には、明らかな違いがある」
またホーナーは、ホンダが2025年までチームのPU供給に協力するということは、今後レッドブル・パワートレインズという自社のPU部門を長期的に稼働させていく上で非常にありがたく歓迎すべきことだったと振り返った。
「ホンダとは本当に素晴らしいパートナーシップを築いてきた」
「2020年、彼らがF1から撤退すると初めて発表した時、大きな悲しみに包まれた。それが自分たちの将来をコントロールするためのレッドブル・パワートレインズ設立に繋がった」
「それが始動するとなった際、ありがたいことにホンダは計画を変更し、2025年までエンジン供給を続けてくれることに合意してくれた。その一方で、我々は2026年に向けたリソースを蓄積していったのだ」
「この契約は2025年末まで続く。我々は非常に素晴らしい関係性であり、彼らは素晴らしい企業だ。そして現行のレギュレーション下では、ホンダと共に2025年シーズンの最後のレースまで全力を尽くすことになる」
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