レッドブル、FIAの予算上限違反認定に反発「驚きと失望をもって受け止めている」

　10月10日、FIAはF1 2021年シーズンの予算上限の監査結果を発表。レッドブルF1に軽微な支出違反があったと認定したが、チーム側は反発する姿勢を見せている。

　F1は昨シーズンから新たに年間の予算に上限を設定する財務レギュレーションを導入。2021年は年間上限1億4500万ドル（約210億円）の予算でチーム運営が行なわれることになり、その後1年ごとに上限額が引き下げられる予定になっている。

　この度2021年の各チームの支出の監査結果が公表され、レッドブル、アストンマーチンそしてウイリアムズの3チームに違反があったことが明らかにされた。

　このうちアストンマーチンとウイリアムズは手続き上の違反のみで予算額は遵守している一方で、レッドブルは手続き上の違反以外にも、5％未満の軽微な予算超過があったとされている。

　しかしこの監査結果にレッドブルは反発。声明を発表し、驚きと失望を表明した。彼らの声明には、以下のように記されている。

「我々はFIAによる財務レギュレーションに対する軽微な支出違反があったという調査結果を、驚きと失望をもって受け止めている」

「我々の2021年の申請は予算上限を下回っていた。そのため、FIAによる調査結果を慎重に検討する必要がある。我々は関連コストが予算上限額を下回っていると今も考えているからだ」

「外部の憶測やポジショニングにかかわらず、当然FIAにはレギュレーションの下にプロセスが存在しており、我々は利用可能な選択肢を考慮する間、敬意を持って従っていく」

　予算上限の超過額や罰則に関する詳細は明らかにはなっていないが、チームが監査結果に同意しない場合、問題はFIAの予算上限裁定委員会に持ち込まれる可能性が高い。

　FIAは声明で「FIA予算上限管理局は現在、アストンマーチンとレッドブルに関して財務規則に基づいて、採るべき適切な措置を特定している最中にある。さらなる情報は、レギュレーションとコンプライアンスに則って伝えられる」と、伝えている。

　なおレギュレーション上では5％未満の軽度な超過の場合は、公的戒告やコンストラクターズ選手権ポイントもしくはドライバーズ選手権ポイントの減点、レース除外、空力テストの制限、罰金などのペナルティが発生する可能性がある。