現王者レッドブルに慢心ナシ。2023年マシンは最強も来季に向けて「何もしないのは間違っている。敵は接近中だ」
レッドブルは2023年シーズン、最強を極めたものの、来季に向けて現行マシンのデザインをそのまま流用するのは間違っていると考えている。
レッドブルは2022年シーズンに続いて、2023年もドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトルの両方を獲得。今季2戦を残した段階で、シンガポールGPを除く全てのグランプリで優勝している。
レッドブルが来季に向けてマシン開発の焦点をシフトしたこともあり、シーズン終盤はマクラーレンを始めとするライバルがパフォーマンス差を縮めつつあるが、依然としてレッドブルの2023年マシンRB19が優れたパフォーマンスを誇示し続けているのは明らかだ。
しかし、メルセデスやフェラーリがマシン開発の面で大きな方向転換を行なうと予想される2024年シーズンに向けて、レッドブルは2024年のマシンを単なるRB19の“マイナーチェンジモデル”で済ませる訳にはいかないと考えている。
レッドブルでチーフエンジニアを務めるポール・モナハンは、2024年のマシンは現行マシンから根本的な変更を加えることはしないとしながらも、対抗馬を寄せ付けないために改善を行なう必要があると強調した。
「ライバルが少しずつ接近してきているのだから、そのままにしておくのは間違っている」とモナハンは言う。
「しかしルール上は例年や前世代のマシンに比べて、色々とできる部分がかなり狭い」
「(来季のマシンは)現行マシンの進化型になると言っても驚かないだろうし、このコンセプトを捨てるのは少し馬鹿げている」
「しかしそれと同じように、我々も進化を遂げなければならない。ラップタイムを見つけなければならない。ライバルは我々に迫ってきているし、彼らが一歩を踏み出すなら、我々はもっと大きな一歩を踏み出さなければならない」
「でも(2024年のマシンは)現行マシンの教訓や利点の多くを引き継いでいる。来年の(開幕戦)バーレーンでは、我々が十分な仕事をしたかどうか分かるだろう」
Photo by: Red Bull Content Pool
Max Verstappen, Red Bull Racing RB19
なお、レッドブルは2024年のマシンをデザインする際、RB19の時よりも多くの風洞やCFDでの作業時間を得ることになる。
レッドブルは2021年シーズン、予算制限を破った制裁措置の一環として、風洞とCFDの作業時間を10%削減されたが、既にそのペナルティは終了した。
モナハンは、この制裁措置によってチームは信じられないほど効率的な開発作業を行なうことができるようになったと考えている。
「風洞の環境やCFDでのテストの効率性をもう一度見直す必要性に迫られた」とモナハンは言う。
「誰もがルールに縛られていて、誰もが効率を求めている。そのため、我々は小さな改善を加えることになった」
「革新的なモノにはならないだろうが、改良のどれもが我々の利益となるだろう。テストが少しずつ進むにつれ、より効率的に使えるようになるからね」
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