レッドブルはまるで”モハメド・アリ”! フェラーリが面食らった柔軟性がその強さの秘訣?
窮地に陥ったときに反撃する「モハメド・アリ」のような能力が、レッドブルの今年のF1での成功の鍵だったと、ライバルのフェラーリは考えているようだ。
フェラーリのシニアパフォーマンスエンジニアであるジョック・クレアは、ライバルであるレッドブルが今季成功を収めた理由は、まるで”モハメド・アリ”のような反撃能力にあると考えている。
レッドブルはシーズン序盤、信頼性のトラブルに苦しみペース面でもフェラーリの後塵を拝していたが、見事に逆転。軽量化とエアロのアップデートで、シーズン中盤から圧倒的な強さを発揮した。
フェラーリは予算上限の問題でマシン開発を早期に中止したこともあり、それに対応することができなかった。
クレアは波乱のシーズンを振り返り、レッドブルが必要なときに前進するための支出を確保したことは正しいことだと考えている。
「今年、レッドブルの強みはおそらく、柔軟性を確保したことかもしれない」
「モハメド・アリのようなアプローチもあった。ロープ際に追い詰められたように見えても、ちょっともがいて”バン!”だ。『なんてこった、どこからそれを見つけてきたんだ?』と感じるんだ」
「それは、彼らが世界チャンピオンとして得た経験によるものだと思うし、我々もそれに慣れなければならない」
「今年は、その助けになるだろう。最前線に立ち、最前線で戦ってきた。今年は非常に多くのことを学んだし、すべてのチームがそうであるように、我々も急勾配の学習曲線上にいるんだ」
クレアは、2023年に向けてフェラーリがもっと理解しなければならない重要なことのひとつは、シーズン中にマシンのパフォーマンスを最大化し、コスト上限を下回るようにリソースを配分する方法だと語る。
彼は、レッドブルがシーズンを通してより一貫していたのに対し、フェラーリはシーズン序盤により多くの開発費を投入したため、シーズン後半にその代償を払うことになったと推測している。
「難しいのは、どこにお金をかけるのが最も効率的で効果的かを知ることだ」と彼は言う。
「そして、それにはちょっとしたプランニングが必要なんだ」
「もちろんその計画を実行するうちに、間違った決断をしていたかもしれないと知ることになる」
「レッドブルはプレッシャーに対応しながらも、マシンにパフォーマンスをもたらすことに集中しなければならないという事実を見失うことなく、非常に良い仕事をした」
「我々としては、今年やろうと思っていたことはすべてできたと思う。でも、これは相対的なスポーツなんだ」
「我々はレッドブルと比較して、シーズン後半は後手に回った。そしてメルセデスの挽回は遅すぎたと言えるかもしれない」
「3チームの間で、我々は少し早くからプッシュしすぎ、メルセデスは少し遅くからプッシュし、そしてレッドブルは正しいバランスを保っているんだ。そして、そこから学ばなければならない」
フェラーリはレッドブルに敗れたことに失望しているものの、クレアはチームの進歩を過小評価してはいけないと言う。
「今年は確かに大きな一歩を踏み出した。最後の数戦は、『ああ、こうなっていたかもしれない』と思って臨んだが、目標をリセットする速さには驚かされる」
「もし12ヵ月前に、こんなふうになると言われていたら、喜んで納得していただろう。今年、我々がやったことをとても誇りに思っている」
「大きな、大きな一歩を踏み出した。今はそれを維持しなければならない。来年も競争力を維持できるようにするために、シーズンの早い段階で今年のクルマの開発を中止した。開幕戦に照準を合わせているんだ」
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