アロンソのアブダビ若手ドライバーテスト参加は、チームが”やる気”に応えた結果?
ルノーF1のマネージング・ディレクターであるシリル・アビテブールは、フェルナンド・アロンソをアブダビ若手ドライバーテストに参加させるのは、やる気に応えたからだと語った。
Fernando Alonso, Renault F1, talks to the press
Glenn Dunbar / Motorsport Images
ルノーF1のマネージング・ディレクターであるシリル・アビテブールによれば、フェルナンド・アロンソは来季F1に復帰することを決めた後、できるだけ多く走行を重ねてルノーのチームに慣れることを決意したという。
アロンソはF1復帰を決めた後、フィルミングデーを使って今季のルノーのマシンを100kmにわたって走らせた。その後2018年モデルで4日間走行し、走行距離を重ねた。
そしてアブダビGPが終わった後、アロンソは同地で行なわれる若手ドライバーテストで今季用マシンを再び走らせることになった。
来シーズン開幕前のテストは3日間に制限される予定だ。しかも、各チームが走らせることができるマシンは1日1台のみ。つまり、シーズン開幕前に走行できる機会は非常に限られている。
なお当初は、今シーズン終了後にアブダビで行なわれる若手ドライバーテストでは、F1参戦経験ゼロかほとんどないドライバーだけが走行できる予定だった。しかしアロンソが参加を希望したために条件が緩和。ルノー以外の複数のチームも、近年F1での走行はしていないものの、経験豊富なドライバーを走らせることを決めている。
「たくさん話題にしてもらったことを、ありがたく思っている」
そうアビテブールは語った。
「ご存知の通り、我々は今シーズンの頭から、いくつかの論争を引き起こした。そして別のタイプの論争の中で、1年を終えようとしている。しかしそれは良いことだ。そういうことが、このスポーツを活気付かせる」
「我々がフェルナンドのためにやっていることは、実に人間的なことだ。フェルナンドはF1に戻ることを決意した時、できるだけ多くの走行距離を確保したいということを明確にしていた」
「さらにレギュレーションによって、テストには明確な制限を設けられている。そのため2年前のマシンで4日間、かなり多くのことを行なった。そして、現在のマシンでもそれができれば良いと思った。我々はFIAに対し、気楽に尋ねてみた。そしてFIAはそれを承認した。それと同じくらいシンプルなことだよ」
アビテブールは、アロンソは2018年型のマシンで走って多くのことを学んだと語った。
「彼にとって今回のテストは、2年間のマシンの進化を確認するチャンスということになるだろう。2年前のマシンでは、エンジンもデチューンされている。その上、デモ走行用のタイヤを使ったんだ。でもそれにより、来年何を期待することができるのか、それを頭に浮かべることができるだろう」
「実際には、人々が想像するよりも多くマシンは変化し、空力的にもわずかに変化がある。これは、来週のテストでは確かめることができない。それは、誰にとっても同じだ」
「残りの部分は、彼がチームに慣れ、我々のプロセス、手順、ステアリングホイールを理解し、エンジニアリングに精通するためだ。来年できるだけ良いスタートを切るために、関係性は非常に優れているし、とても力強いモノになっている。冬のテストの日程は、3日間しかないからね」
アビテブールは、2022年シーズンからは新たなレギュレーションが導入されるため、アロンソというドライバーを認識するためには、適切な時間だと主張した。
「ドライバーのラインアップを、チームの状況と繋げたいと思う。チームの立場として、ふさわしくないドライバーラインアップを持っていても、意味がないんだ」
「ルノーに関して言えば、チームの状況、達成する必要があること、フェルナンドとの経験、彼がこのスポーツに戻ってきたいと思う願望、前もって計画を立てることができる彼の能力などを考えれば、来年のラインアップは非常に快適だ」
「勝つための唯一の方法は、事前にしっかりと計画を立て、事前にしっかりと構築しておくことであるということを、フェルナンドはよく理解している。そして2021年シーズンは、2021年と2022年にかけるリソースの間でバランスを取る必要がある、特別な1年だ」
「我々はフェルナンドと共に、2022年にはっきりと目を向けている。彼もそれを理解しているし、彼はそのプロセスと旅路の一部となるだろう」
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