ルノーF1チームに名称変更の可能性。『アルピーヌ』の名を冠したものに改称か?
ルノーF1チームは、ルノーグループが組織再編を行なった影響で、チーム名称を変更する可能性があるようだ。
写真:: Charles Coates / Motorsport Images
ルノーF1チームのマネージングディレクターを務めるシリル・アビテブールが、ルノーの『アルピーヌ』ブランドの責任者に就任した。これにより、ルノーF1チームが名称を『アルピーヌ』に変更する、という動きがあるのではないかとみられている。
ルノーグループはF1イタリアGPを前に、主要ビジネスであるルノー、ダチア、アルピーヌ、そしてEV車に集中するため、グループの再編を発表した。
声明によれば、ルノーをF1ワークス復帰へと導いたアビテブールは現在の業務と並行して、アルピーヌブランドの“創造、統合、実現”を取りまとめる役割を担うようだ。
この人事の結果として、ルノーF1チームの名称が変更となる可能性がある。考えられるのは、両ブランドの名前を取り入れて『アルピーヌ・ルノー』とすること、または『アルピーヌ』の名の下、アルピーヌが完全にチームを運営していくということだ。
上記の計画についての発表は、早くてF1イタリアGPの週末に行なわれるのではないかとみられている。
ルノーは名称変更についてコメントを避けているが、イタリアGP初日に行なわれるFIAのチーム代表記者会見にアビテブールが出席し、この件について言及することが期待されている。
数ヵ月前に新型コロナウイルスの流行によってルノーが巨額の損失を被ったことで、アルピーヌブランドの将来には疑問符がついていた。しかしながら、7月1日付でルノーの新CEOとなったルカ・デ・メオはアルピーヌに将来があると感じており、ルノーの事業を個別の事業体にし、多様化させることに価値があると考えているようだ。アビテブールがアルピーヌを担当する一方で、デ・メオはルノーを率い、ダチアやEV部門にもそれぞれ責任者が就く形だ。
これらの変更について声明文には「このプロジェクトは、ブランドごとにグループ化されたチームの結束力やモチベーションを活かしながら、よりシンプルで結果重視の組織を作ることを目標としている」と記されている。
またデ・メオは次のように述べている。
「我が社は“ゲーム・モジュール”を変え、ボリュームの追及から価値・収益性の追及に移行する必要がある」
「4つの強力なブランドと、部門間協力を実現する機能によって、よりシンプルな方法で、より市場と顧客を重視した形で、それらを追求することができる。これはグループの復活に不可欠なことだ」
アルピーヌは現在、シグナテック・アルピーヌチームとしてWEC(世界耐久選手権)のLMP2クラスに参戦しているが、その最高峰クラスに新たなプロジェクトとして参戦する可能性も示唆されている。
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