F1の改革を待ち望むルノー「現状が変わらなかったら、F1から撤退していた」
ルノーF1のチーム代表であるシリル・アビテブールは、F1のルール変更が行なわれなければ、ルノーが参戦継続に興味を持つことはなかっただろうと語った。
Daniel Ricciardo, Renault F1 Team R.S.20
Mark Sutton / Motorsport Images
ルノーF1チームのマネージングディレクターを務めるシリル・アビテブールは、2021年以降のF1のルールが変更されず、第2集団のチームとして参戦継続をすることに興味はないと話した。
新型コロナウイルスの影響が顕在化する前から、ルノーはモータースポーツを含む全ての活動を見直すため数ヵ月を費やしてきた。現行のコンコルド協定(F1の商業権協定)が期限切れとなり、2021年からパワーユニット(PU)を供給するカスタマーチームが無くなることから、ルノーがF1から撤退する可能性があると囁かれてきた。
5月29日、ルノーの暫定CEOであるクロチルド・デルボスは、グループ全体で1万5千人もの人員削減をしてコストを節約すると発表したものの、F1参戦の継続は強調。FIAが財政レギュレーション変更を承認し、2021年以降の予算が抑えられると決まったことが、ルノーにとって極めて重要だったという。
「F1におけるルノーの関わりについては、多くの憶測があった」と、アビテブールはmotorsport.comに語った。
「言うまでもなく、会社として運営方法を見直し、優先事項を評価すると発表したため、F1からの撤退をコスト削減の機会とみなすことができると推測されていたと思う」
「しかし実際には、ルノーはF1が単なるコストではなく、投資だということを明らかにした。そしてその投資に関連するコストはますます良くなっていくんだ。それは最新のレギュレーションのおかげだけじゃない」
「率直に言ってそれは進行中のプロセスであり、基本的には2016年から始まっていたことだ」
またアビテブールは、どこかの時点でレギュレーションによりチームのコストに歯止めがかかると予想していたと話した。
「ある時点で財政レギュレーションが導入されて”軍拡競争”が規制され、エンジン開発にも影響が出ると予想していた。我々はその時から、ロビー活動などを行なってきた。最近の発表により、ルノーがF1に完全にコミットしていることを明確にしない理由はなかった」
アビテブールは、将来的なレギュレーションについて、F1チームの上層部がルノー経営陣と継続的に連絡を取り合っていると明かした。
「ルノーの経営陣とは定期的に会う機会がある」
「我々の世界で何が起こっているかについて、とても頻繁に報告しているんだ。ロードカー事業とはとても異なる世界だからね」
「先週も複数回会っている。戦略の観点だけでなく、マーケティングをする上でも、F1の方向性について何度も意見を交換した。F1がショーをより魅力的にするために何をしているのか、マーケティングのプラットフォームとしてより価値あるものになるために何をしているのか……そしてただ参戦するためだけでなく、競争力を持った上でコストをより合理的にする方法などだ」
「結局のところ、我々は競争力を高めたいと考えているんだ。現在のレギュレーションでは、第2集団からトップグループに上がる可能性が全くないことは明らかだった」
「その状況で参戦を続けることには全く関心がなかった。しかし予算制限と新たな技術規則がそれを変えた」
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