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ルノー、”ピンクメルセデス”に抗議「レーシングポイントの今季マシンの合法性を明確に」

ルノーは、F1第2戦シュタイアーマルクGP決勝終了後、レーシングポイントの2020年マシン”RP20”に対する抗議を提出した。

Daniel Ricciardo, Renault F1 Team R.S.20, leads Lance Stroll, Racing Point RP20

Daniel Ricciardo, Renault F1 Team R.S.20, leads Lance Stroll, Racing Point RP20

Mark Sutton / Motorsport Images

 ルノーF1チームは、レーシングポイントのマシンはレギュレーションに違反しているとして、シュタイアーマルクGP終了後に正式に抗議を提出した。

 この抗議は、レーシングポイントの2020年用マシンRP20が、独自にデザインしなければいけないというレギュレーションに違反していると主張したものだ。

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 F1のスポーティングレギュレーションの付則6の1条では、次のように述べられている。

「競技参加者は、フォーミュラ1においてその車両に使用される部品一覧に関して、そのコンストラクターの設計による掲載された部品のみを使用すること」

 ルノーはレーシングポイントが上記の条項に準拠しておらず、さらに「部品一覧に掲載された部品の設計義務およびその使用の義務は、以下を条件として、競技参加者が第三者(その競技参加者の提携者(Associate)を含む)に掲載部品の設計および/あるいは製造を外部調達するのを妨げるものではない」と規定された第2条の「a)コンストラクターが、フォーミュラ1にて競技参加する限り、フォーミュラ1においてその掲載部品を使用する専有権を保持している」こと、および「c)設計について外部調達する場合、前述の第三者は競技参加者でないこと、あるいは掲載部品を直接的にも間接的にも一切の競技参加者に対して設計担当をしている関係者でないこと」という条文にも違反していると主張している。

 つまり平たく言えば、チーム独自でデザインしなければならないと規定されているパーツを独自にデザインせず、メルセデスが作ったモノを流用しているのではないか……そう主張しているわけだ。

 レーシングポイントのRP20は、チームがプレシーズンテストでその姿を明らかにして以来、昨年のメルセデスのF1マシンW10とその形状が酷似しているとして”ピンクメルセデス”と揶揄され、話題を集めた。そしてそのマシンは実際に非常に速く、シュタイアーマルクGPでは、セルジオ・ペレスが17番グリッドからのスタートながら、驚異的なパフォーマンスでポジションを上げ、6位フィニッシュを果たした。ランス・ストロールもペレスに次ぐ7位に入り、チームとしてダブル入賞を果たした。

 ルノーはシーズン開幕前から、レーシングポイントのマシンについて抗議することができると示唆してきた。そして今回、前述のような力強いパフォーマンスが発揮されたことに伴い、正式な抗議に動くことになったと見られる。

 今年の初め、ルノーのチーム代表であるシリル・アビテブールは、レーシングポイントがメルセデスの昨年のコンセプトの多くを流用できた方法について、疑問を抱いている旨を語っていた。

「コピーすることを誰かが誇りに思っているなんていうのは、私がF1に関わり始めて以来、初めてのことだと思う」

 そうアビテブールは語った。

「それは作品を偽造する人物が、自分の仕事にすごく満足していると言うのと同じようなモノだ」

 ただFIAはレーシングポイントのファクトリーを訪問し、そのデザインコンセプトについて問題なしとの判断を下していた。

 ルノーは7月12日(日)のヨーロッパ時間夜、抗議を提出した後に短い声明を発表した。

「ルノーDPワールドF1チームは、レーシングポイントRP20の合法性を明確にするため、今回のイベントのスチュワードに対して、リクエストを送った」

「スチュワードが決断を下すまで、この問題についてこれ以上コメントすることはない」

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