レッドブルにもフェラーリにも似ている? ウイリアムズがアルボン車を大幅アップデート
F1イギリスGPでアレクサンダー・アルボンがドライブするウイリアムズFW44は、サイドポッドを中心に大きな変更が加えられた。
Williams FW44 new sidepods, engine cover and floor
Uncredited
ジョルジョ・ピオラ【F1メカ解説】
Analysis provided by Giorgio Piola
今季ここまで9戦を終えた段階でコンストラクターズランキング最下位となっているウイリアムズ。F1第10戦イギリスGPを前に、彼らは今季のマシン『FW44』のパフォーマンスを向上すべくアレクサンダー・アルボンのマシンに変更を加えてきた。なおスペアパーツに限りがあることや、比較データを収集できることから、チームメイトのニコラス・ラティフィは従来型のボディワークを継続して使用する。
アルボンのマシンを見ると、特にサイドポッドの形状は大きく変わっているため、これが周辺の気流に影響を与えることは間違いないが、それに対応して床下付近にも多くの変更がなされたようだ。
これらのデザインは今季タイトル争いを繰り広げるフェラーリやレッドブルの影響を受けているのは明らか。サイドポッドのデザインは、完全に上記2チームの特徴をミックスしたようなものとなっている。
サイドポッドの全体的なデザインコンセプトは、レッドブルをはじめとするチームが採用しているようなダウンウォッシュ(気流を下に流すこと)を狙ったものに見える。逆に横に細長い吸気口やサイドポッド下部の形状はフェラーリ寄りと言える。
これに伴い、ラジエターなどの冷却類、電気系統などの配置も全て見直された。サイドポッドのボディワークが調整されたことで、エンジンカバーのデザインも変更された。
Williams FW44 rear detail
Photo by: Giorgio Piola
Williams FW44 engine detail
Photo by: Giorgio Piola
これまでのバージョンではインタークーラーがパワーユニットの上にふたつついていたが、新しいバージョンではそれがひとつのみとなっており、その配置はレッドブル、マクラーレン、アルファタウリに近い。
今回変更が施されたアルボン車と、従来型のままで戦うニコラス・ラティフィ車の装着前のエンジンカバー&サイドポッドを見比べると、その違いは一目瞭然だ。アルボン車の方が長く幅広いサイドポッドになっている一方で、エンジンカバーは内部構成の変更によりスリムになっている。
左が新しいエンジンカバー&サイドポッド、右が従来型
Photo by: Uncredited
また、フロアの形状も大きく変更された。新しいFW44は、ベンチュリトンネルへの入口付近にこれまでとは全く異なるストレーキが採用されている。前端のエッジウイングもなくなり、スッキリとした見た目となった。
ウイリアムズはこれらの変更を施すことで、チームが大幅な性能アップを果たせると自信を持っている。アルボンがシルバーストンでどの位置を走ることができるかに注目だ。
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