今季は廃案となったリバースグリッド戦、F1は2021年以降の導入を諦めず
F1の首脳陣はリバースグリッドによる予選レースの導入を諦めておらず、2021年以降も選択肢のひとつとして残るようだ。
写真:: Simon Galloway / Motorsport Images
2020年のF1が新型コロナウイルスの影響で変則日程となったことで、リバースグリッドでスプリントレースを行なうというアイデアについてこれまで以上に盛んな議論が行なわれた。
今季のF1はレッドブルリンクとシルバーストンでそれぞれ2戦ずつ行なわれるため、マンネリ化が懸念される2戦目には、ドライバーズランキング下位のドライバーから順にグリッドに並んで予選レースを行ない、その結果を受けて決勝のグリッドを決めるという案が浮上した。しかしこの案はメルセデスからの反対があったこともあり全会一致の支持を得られず、廃案となった。
ただし、全会一致での賛成が必要なのは、今回のようにシーズン中に規則を変更する場合。そのため、2021年以降の導入に向けて今度新たな投票が行なわれる可能性は十分にある。
F1のモータースポーツ担当マネージングディレクターであるロス・ブラウンはF1公式サイトに「リバースグリッドレースについては、来年以降に向けて引き続き検討中である」とコメントした。
リバースグリッドの他にも却下となったアイデアがある。それは、F1パドックで新型コロナウイルス感染者が発生し、特定のチームやドライバーがフル参戦することができなくなった場合に備え、いくつかのレースのポイントを無効とできる制度……つまり、有効ポイント制のようなものを導入するというアイデアだ。
これは理に適ったアイデアではあったが、ブラウン曰く、それが導入されると手を抜くチームが出てきてしまい、レースの見応えを損なうリスクがあると考えたという。
「我々は、現在の状況ではひとつかふたつのレース結果を無効とする可能性があると話していた」とブラウンは説明する。
「問題だったのは、チームが真剣にやらなくなる可能性があるということだ。彼らはどのようにチャンスを活かそうか考えている。逆に言えば何か問題が起こればこのレースが得点に繋がらないことに気付き、フィニッシュすることを諦めるかもしれない」
「何レースか落としても良いということになれば、ある種の駆け引きが行なわれるだろう。それはF1にとってはよくない。特に今季は短いカレンダーになるので、リザルトは全てそのままにしておいた方が良いという結論に至った」
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