

ダニエル・リカルドはアゼルバイジャンGPでのリタイアについて、クビアトの居ない方向のミラーを見ていたと語っており、こうした結果には責任を感じているという。
F1第4戦アゼルバイジャンGPで、ダニエル・リカルド(ルノー)とダニール・クビアト(トロロッソ)は揃ってリタイアを強いられた。リカルドがクビアトにオーバーテイクを仕掛け、コーナーを曲がりきれずに両車ともエスケープゾーンへ退避したが、リカルドがバックした際に後ろに止まっていたクビアトに衝突してしまったのだ。
レース後、リカルドはメディアに対し後方を確認していなかったと語っていた。しかし、リプレイをチェックした後、実際には自分がミラーを見ていたことに気が付いたが、見ていたのはクビアトの居る側と反対の方だったという。
motorsport.comから報道を見返すのは難しかったかと訊かれたリカルドは「見たくはなかったね」と答えた。
「だけど、月曜日の夜に僕はすぐリプレイを見た。映像を見たら、実際に感じていたよりも気を悪くするんじゃないかと思っていた」
「もちろんそれを見るのは嫌だったけど、自分のオンボード映像を見た時は、むしろ少し気分が良くなった。僕はダニー(クビアト)が左側にいるのに、右のミラーを見ていたんだ」
「リタイアしてすぐにメディアと話した時、僕はパニック状態で、ミラーを見ず、すぐにバックし始めていたと考えていた。でも、実際には僕はミラーを見ていたんだ。ただ見ていたのがダニーの居る方じゃなかっただけなんだ。そこには何も見えていなかったから、ダニーがコーナーをクリアしていったと思ったんだ」
リカルドはこのインシデントを考えないようにしていたと話すが、いくらかは友人からの”からかい”に対処する必要があったようだ。
「そこからは素早く立ち直れたから、満足している」
「月曜日には既に友人から説教を食らったんだ……もちろん僕らは冗談で言っているんだけれどね。それから僕はリプレイを見た。火曜日にはもう大丈夫だったよ」
「月曜日にチームの皆に会う時、彼らがどうやって僕を扱うかについて注意していた。だけど彼らは既に僕のことを許してくれていた。そして火曜日、僕はエンストンのファクトリーに向かった。直ぐに皆と向き合うのは良い治療だったね」
リカルドは、バクーではチームを励ますことができるよう結果を得られるだけのペースがあったため、リタイアはかなりフラストレーションが溜まったと語った。
「もちろん、僕は気分は良くない」とリカルドは話した。
「スタートが素晴らしかったわけじゃないが、既に難しくなっていた週末をポジティブな結果で終えたいと思っていたんだ。僕はチームの士気のためにより良い結果を、と感じていた」
「あと15周も走れば、お互いに背中を叩き合って喜べたはずなのに、(リタイアで)皆が俯いてしまった。僕はリタイアした責任を感じているし、こうした事は望んでいなかった」
「もちろん僕にはこのチームを成長させる責任があると感じている。そして日曜日にはその機会があったのに、僕はできなかったんだ。それについては落ち込んでいるよ」