崖っぷちリカルド、ペレスのF1キャリア展開に類似点見出す「F1はあっという間に展開が変わるものだ」
F1シート喪失が噂されるマクラーレンのダニエル・リカルドは、以前セルジオ・ペレスの身に起きたF1キャリアの急展開が、F1における変化の速さを映し出していると語った。
写真:: FIA Pool
マクラーレンのダニエル・リカルドは、F1シート喪失の危機に立たされる現在とセルジオ・ペレス(現レッドブル)のキャリアに類似点を見出し、いかにF1における変化が早いかを語った。
2021年からマクラーレンに加入したリカルドは、この年のイタリアGPでチームに9年ぶりの勝利をもたらしたものの、加入2年目となった今季もチームメイトのランド・ノリスと肩を並べるパフォーマンスを安定して発揮することができていない。
マクラーレンからのリカルド放出は以前より噂されてきたが、昨年のFIA F2王者であるオスカー・ピアストリがアルピーヌからのF1デビューを否定し、マクラーレンと事前契約を締結した説が濃厚となったことで、2023年末までの契約満了を前にリカルドはシートを失うと見られている。リカルド本人には、チーム側から正式に早期の契約解除が通達されたと言われている。
一方、マクラーレンはF1の頂点への返り咲きを目指した長期的なビジョンを展開。イギリス・ウォーキングのファクトリーでは2024年から新風洞の稼働を目指すなど、予算制限レギュレーションの中でトップグループに対抗すべく改善を行なっている。
「僕が27歳の時『ああ、歳をとったもんだ』と言っていたけど、ある意味僕は歳をとったね」
今年33歳になったリカルドは、サマーブレイクを前にしたインタビューでそう語った。
「でも、今はF1のことをもう少し理解できていると思うし、時間がかかることがあるのも分かっている」
「僕らはみんな、自分が勝てると信じている。明日にでも勝ちたいけど、いつもそうとは限らないんだ」
「2024年とか2025年について話している今でさえ、そんなに先のことを考えるのは難しいんだ。でもそれもすぐに現実となる」
「ペレスからも、ちょっとしたことが伺える。彼のようにキャリアが終わったように見えても、今やタイトルを争う可能性を持っている。F1はあっという間に変わってしまうモノなんだ」
Podium: Race winner Sergio Perez, Red Bull Racing
Photo by: Erik Junius
リカルドが語る通り、ペレスも2020年シーズン終盤にF1から姿を消す瀬戸際にいた。現在のアストンマーチンにあたるレーシングポイントがセバスチャン・ベッテルと契約を締結したことより、シーズン末での放出が決まっていたのだ。
しかしペレスはシーズン終盤のサクヒールGPで初優勝を飾ると、レッドブル加入の道が開けた。昨シーズンはチームメイトのマックス・フェルスタッペンのチャンピオン獲得に重要な役目を果たし、ここまで2勝をマーク。現在のドライバーズランキングでも3番手と、F1参戦12年目にして過去最高のシーズンを送っている。
2024年末までの契約延長をレッドブルと結んだペレスは、F1での将来が不透明な時でも、戦闘力のあるマシンを手にできるのならF1キャリアを継続すると明言している。
「もし僕がインスピレーションをあまり受けられないプロジェクトにいたとすれば、F1ドライバーでいるために支払う代償としては、それ以上の価値はないだろう。幸運なことに、僕は違う状況にいるんだ」とペレスは語っていた。
マクラーレンからの放出が公のモノとなる前ではあるが、リカルドは2023年シーズンに向けて別の選択肢を模索することとなりそうだ。
そのひとつは、マクラーレンへ移籍する前の2019年と2020年に所属していたルノー、つまり現アルピーヌへの復帰だ。
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