高まるダニエル・リカルドに対するプレッシャー「好結果を出し続けなきゃいけない。移籍は考えてないよ」 重鎮マルコ博士はローソン昇格を示唆

RBのダニエル・リカルドは、最近のヘルムート・マルコ博士の発言により自身の将来に懸念が生じていることを認識。来季のシートを掴むために、今後数レースで、好結果を残さなければならないと考えている。

Daniel Ricciardo, RB F1 Team

Daniel Ricciardo, RB F1 Team

写真:: Red Bull Content Pool

 ダニエル・リカルドは、レッドブルがリアム・ローソンを来季RBのドライバーとしてF1フル参戦デビューさせようとする意図が高まる中、夏休み前までの成績が自身の将来を左右することになると考えている。

 今週になってレッドブルのモータースポーツ・アドバイザーでありヘルムート・マルコ博士は、オーストリアの新聞のインタビューに応じ、リカルドにプレッシャーをかける発言を行なった。

 今季のリカルドはここまで、チームメイトの角田裕毅に差をつけられており、ポイントの面では角田19ポイントに対しリカルド9ポイントと、ダブルスコア以上の差となっている。角田は今季の活躍が評価され、契約の1年延長を勝ち取った。

 またレッドブル・レーシングは、セルジオ・ペレスとの契約を延長。これによりペレスは、少なくとも2026年シーズンまではチームに残ることになっている。

 当然、レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンの契約は2028年まで有効とされているため、レッドブル系2チーム4つのシートのうち、3つは既に確定。つまり、残りひとつのシートをリカルドが狙うわけだ。

 ただ、これはレッドブル系育成ドライバーが、F1昇格を待って列を成すということを意味する。2023年シーズン中に負傷したリカルドの後任として活躍したリアム・ローソンは、今年レッドブル系チームのリザーブドライバーとしてF1に帯同。スーパーフォーミュラ参戦中の岩佐歩夢や、FIA F2に参戦中のアイザック・ハジャーらも、F1昇格を狙っているところだ。

 その中でもローソンは、もしレッドブルが2025年のレースシートを提供できなかった場合、同陣営以外のチームに移籍することが可能になるとされており、レッドブルとしてはその去就をどうするかということについて、決断を迫られている。その意味でも、リカルドに残されたチャンスはあと僅かと言えるかもしれない。

「株主はRBがジュニアチームであることを明確にしている。我々はそれに基づいて行動しなければいけない」

 そう語ったのが、マルコ博士である。

「目指していたのは、リカルドが並外れたパフォーマンスを発揮して、レッドブル・レーシングに加わることを検討してもらうことだった」

「しかしそのシートはセルジオ・ペレスのモノになった。今やその計画はもう有効ではない」

「すぐに若いドライバーをそこに投入する必要がある。それがリアム・ローソンだ」

Daniel Ricciardo, RB F1 Team VCARB 01

Daniel Ricciardo, RB F1 Team VCARB 01

Photo by: Simon Galloway / Motorsport Images

 このマルコの発言について、オーストリアGPの木曜日に尋ねられたリカルドは、「僕はそのことについて、あれこれと考えているわけじゃない」と語った。

「このスポーツで最も重要なことはパフォーマンスだと、今でも分かっている。それだけだ。それだけが、僕がここに留まる最大のチャンスを与えてくれる」

「それは分かっていることなんだ。僕の笑顔とか、何か他のことが重要なわけじゃない。重要なことは、コース上でのことなんだ。だから、明らかに良いチャンスがある」

「もちろん、夏休みまでが重要だと言えると思う。それが期限だとは思わないけど、シーズン前半はそのことが視野に入っている」

「できる限りのことをして、自分の目的を達成しようと努力する」

 なおRBはスペインGPでアップデートを投入したが、これが大誤算。パフォーマンスが向上するどころか、逆に後退してしまったような印象も受けた。それ以前は安定して入賞を争えるようなパフォーマンスを発揮していたものの、スペインでは入賞を争うことは全くできなかった。

 しかしリカルドは、自身のパフォーマンスには満足できたという。

「バルセロナのことを振り返ると、15位で興奮するというのは難しいけど、実際に自分のレースについては本当に満足しているんだ」

 そうリカルドは言う。

「だから少なくとも、2週連続で良い週末になったと言えるだろう(リカルドはその前のカナダGPでは8位入賞。角田はレース終盤にコースオフしたことで無得点だった)」

「今年、僕が苦労してきたのは、良い結果を連続して出すことだったと思う」

「もちろん、2回では十分じゃない。少なくとも、僕が目指すところに到達するにはね」

「この先にもまだまだレースが残っているから、間違いなく良い勢いを持って夏休みに入ることができるチャンスがある」

「ヘルムートの言うことについては、正直言って大丈夫。僕がやろうとしていることは変わらないよ」

 なおリカルドは、レッドブルがローソンにRBのシートを与えることを決めた場合、2025年にF1に残る選択肢がなくなることを認めた。

「他の選択肢があるかって? ノーと言うしかないね」

 そうリカルドは言った。

「つまり、分からないんだ。頑固になったり、傲慢になっているわけでもないんだけど、他のシートを探しているわけじゃない」

「前にも言ったけど、レッドブルのファミリーに戻ることができて本当に嬉しいよ」

「ヘルムートから突っ込まれるのは、変な感じで時々楽しくもあるんだ。それがモチベーションを高めてくれて、自分のベストを引き出すための道筋にもなるからね」

「だからそうだね。つまり他のチームでレースをするという選択肢は、今はない」

 

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