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リカルドのシート合わせに密着! F1で快適な”座席”が重要なワケ

F1マシンにおけるドライバーの居住スペース、それがコクピットである。極限状態で戦うドライバーにとって、その快適さは必要不可欠。そのため、シートもドライバーひとりひとりに合わせて作られる。その工程をご紹介しよう。

Daniel Ricciardo fits his McLaren seat for 2021

McLaren

 ダニエル・リカルドは、2020年限りでルノーを離れ、2021年からマクラーレンに移籍することとなった。今年はこのリカルド以外にも、多くのドライバーがチームを移籍。角田裕毅(アルファタウリ)を筆頭に、新人ドライバーも複数デビューすることになっている。

 新たなチームに加入したドライバーたちの最初の仕事、それは”シート合わせ”をすることだ。

 F1は最高時速300kmを超える極限状態の中戦うスポーツである。そのため、ドライバーは極力ストレスがかからない形でコクピットに収まる必要がある。そのために、シートの形状をドライバーひとりひとりの身体の形に合わせて準備する必要がある。

 マクラーレンは、リカルドのシート合わせの模様を動画で公開。その舞台裏を明かした。

 F1マシンのデザインは、全ての箇所がミリ単位で決められている。芸術品とも言える”自動車”である。これはドライバーが収まるコクピット内も同じである。

 安全性、そして空力パフォーマンスの両方の観点から、マシンに乗り込んだ際のドライバーの頭部は、ある決められた高さを超えることはできない。またできるだけ低く着座することで、マシンの重心を下げ、運動性能に影響を与えないことにも役立つ。また、マシンをコントロールしやすいよう、快適な着座位置を見つけることも重要だ。

 したがって新加入のドライバーは、担当エンジニアと共に快適な着座位置を見つけるために、複数回にわたってシートフィッティングを受ける必要がある。その工程をご紹介しよう。

 ドライバーはまず、コクピット内に置かれたビーズと樹脂で満たされた袋の上に座る。ドライバーがコクピット内で快適なポジションを見つけると、ビーズと樹脂がドライバーの身体の形状に沿って固まり、型を作り上げる。チームはこの型をスキャンし、剛性がありつつも軽量であるカーボンファイバー+ハニカム材によってシートを作り上げる。

 ただ、出来上がったカーボン製のシートが、ドライバーにとって必ずしも快適であるとは限らない。今回のリカルドは、シートに腰を収めるのに苦労したようで、シートの中ではなく”シートの上”に座っているようだと報告している。

 エンジニアはリカルドの声に従い、シートの端にいくつかの切り欠きを設け、そこに粘土を使って、リカルドが求める形を成型していく。

 マクラーレンの場合はこのように、一度作ったカーボン製シートに修正を加え、2021年用のニューマシンMCL35Mの初走行を前に、リカルドの身体に完璧に合うシートを用意する必要があるのだ。

 シート合わせで重要なのは、何も腰のサイズだけではない。リカルドの身長は178cmだと発表されているが、これはチームメイトとなるランド・ノリスよりも若干高い。そのため、ペダルの位置も微調整し、リカルドがコントロールしやすいようにしなければならないのだ。

 今季の開幕前合同テストは、バーレーン・インターナショナル・サーキットで行なわれる。マクラーレンMCL35Mも、このバーレーンが最初の走行機会になる予定だ。そしてその初日は、シート合わせの最終段階とも言える。

 2回目のフィッティングを経て用意されたシートも、完璧であるとは限らない。そのため、初走行の際に最終的な微調整が行なわれることになる。

 コクピットに動かない状態で座るというのは、重要なことのひとつだ。しかし、少しでも痛みを感じる状態でドライブすると、シーズンが開幕した後に大きな影響を及ぼす可能性がある。それを避けるためにも、開幕前にできるだけ完璧な状態にしておく必要があるのだ。

 この一連のシート合わせの模様を、マクラーレンが動画で公開。リカルドが自身のシートを作るその裏側が事細かに描かれており、実に興味深い。

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