F1

最強チーム“2番手”の移籍は「うまくいったケースを見たことがない」と元F1エンジニア。ピアストリがレッドブルに加入すれば吉と出るのか

F1の元レースエンジニアであるロブ・スメドレーはF1ドライバーがトップチームを離れて他のチームでトップを目指すというケースは成功する例は稀だと述べた。

Alex Harrington

公開日時: 2026/05/14 22:48

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Oscar Piastri, McLaren

 元F1レースエンジニアのロブ・スメドレーはポッドキャスト番組『High Performance Racing』に出演し、F1トップチームで2番手に甘んじるドライバーが別のチームに移籍するという選択肢について、異議を唱えた。

 こういった議論の発端となったのは、先日motorsport.comが報じた「レッドブルはマックス・フェルスタッペンがF1を離れた場合の後任として、オスカー・ピアストリをターゲットとして検討している」という話題だ。

 フェルスタッペンはF1の現行レギュレーションに対して不満を漏らしており、正式な発表こそないものの、これまで何度か休養や引退の可能性をほのめかしてきた。レッドブルとの契約は2028年まで残っているのだが、フェルスタッペンとチームとの間には契約を途中解除して離脱できる条項があるとも言われており、その去就は不透明な状況と言える。

 一方のピアストリも、マクラーレンと2027年まで契約を結んでいると見られ、チームも彼を長期的な戦力としてみなしている。ただフェルスタッペンが何らかの行動を起こした場合、ピアストリはレッドブルのエースドライバーの座をつくというチャンスを掴みにいく可能性もある。

 ピアストリは2023年デビューの若手ながら、昨年はチームメイトのランド・ノリスとチャンピオン争いを演じるなど、高いパフォーマンスを見せてきた。そのためピアストリがチーム内で明確なナンバー2というわけではないが、ふたりのドライバーを平等に扱おうとするマクラーレンの中で、エースとして確固たる地位を築けていないのもまた確かだ。

 しかしながらスメドレーは、チーム内での立場を高めるためにトップチームから離脱するという選択肢は得策ではないと感じている。彼はフェラーリなどでの経験を踏まえ、次のように語る。

「チームメイトに対して苦戦しているドライバーだとしたら、どんな選択肢があるだろうか? 移籍をして、もっと弱いチーム……つまりチャンピオンを獲得する可能性が全くないけど、チーム内でより優れたドライバーになれるかもしれない、そんなところに行くのだろうか?」

「私はそういう例を何度も見てきた。でもうまくいったケースは一度も見たことがない。そのドライバーが幸せそうだった姿を見たこともない」

 また同じ回に出演した元アルピーヌF1チーム代表のオットマー・サフナウアーも、スメドレーの主張に同意。その理由として、F1では特定のチームが強さを維持する期間が長いことを挙げた。

「なぜなら、ふたつのことが起きるからだ」

「移籍先のチームは、いわゆるベストチームではない。まずはそこでナンバー1ドライバーにならないといけないわけだが、その可能性はある。ただそれと同時に、そのチーム自体がトップに上り詰めなければならない」

「このふたつが同時に起きるのはかなり稀なんだ。特に3番手のチームがトップになるようなこともなかなかないだろう?」

「通常であれば、メルセデスが6、7年、レッドブルが5年くらい、ミハエル(シューマッハー)がいた頃のフェラーリは10年くらいといった具合に、そういう(支配的な)期間が続く」

「つまり、その10年の間にフェラーリで2番手だったドライバーが『他でナンバー1になりたい』と移籍しても、移籍先はその間ずっとトップチームではないということになる」

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