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「F1ドライバーへの暴言は根絶されるべき!」とラッセル、心ない誹謗中傷が向けられる現状を痛烈批判

ジョージ・ラッセルは、F1ドライバーに誹謗中傷が向けられている現状を改善すべきだと語った。

George Russell, Mercedes-AMG

写真:: Steve Etherington / Motorsport Images

 F1イギリスGPでは、予選2番手を獲得したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に対してブーイングが行なわれるシーンも見受けられた。

 F1に限らず、どのようなスポーツにおいても特定のチームやドライバーを応援するあまり、そのライバルチームやドライバーに対し罵詈雑言を向けるファンは少なくない。そしてソーシャルメディアの発達により、ドライバーやチームに対して直接的にその感情を一方的にぶつけることが可能となったことで、そうした意見が益々顕在化している。

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 ジョージ・ラッセル(メルセデス)は、カナダGPのドライバーズパレードで実際に受けた暴言を例に挙げて、こうした現状について強く批判した。

「知名度が上がれば、間違いなくプラスになることは沢山あると思う」とラッセルは言う。

「でもマイナス面もあって、考え直す必要があるモノもあるんだ」

「モントリオールでは、誰かが僕の名前を叫んでブーイングをしてきたんだ。僕は、ドライバーズパレードでクルマの中に座っていた。それで35〜40歳くらいの知りもしないおじさんが、僕にブーイングを浴びせるというのは、理解に苦しむ」

「僕はただ、自分のことはさておき、全てのレースでベストを尽くし、良いショーを見せようとしている。みんなに対して礼儀正しくして、快く対応しようと思っているんだ」

「慣れるべきモノもあるだろうし、残念だけど現状はこれが僕らのいる世界であり、そういう社会なんだと受け入れることも必要なんだ」

「でもこれもまた、根絶すべきモノの一例だ」

「あの男にブーイングする権利はあるのか? サッカーでもファンが選手に罵声を浴びせる権利はあるのだろうか?」

「選手はただ自分自身の仕事をし、キャリアを積むためにベストを尽くしている。多くの人が、こういう立場にあることをきちんと理解できていないんだと思う」

George Russell, Mercedes-AMG

George Russell, Mercedes-AMG

Photo by: Steve Etherington / Motorsport Images

 また、F1界では最近もネルソン・ピケによるハミルトンに向けた人種差別的発言が問題となり、ピケはF1パドックから追放。F1直下のFIA F2ではユーリ・ヴィップス(ハイテック)が、こちらも人種差別的発言によりレッドブル育成プログラムから蹴り出された。

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 それが人種差別へ対するF1界の姿勢であり、チームやドライバーなどF1関係者も人種差別根絶のメッセージを示している。

 F1ドライバーで構成される団体「グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション(GPDA)」の理事を務めるラッセルは、こうした出来事だけでなく、ドライバーを取り巻く環境にも目を向けている。ネット上で意見交換が行なわれることは歓迎する一方で、他人を傷つける誹謗中傷は根絶すべきだと彼は考えているのだ。

「モータースポーツ界だけじゃなく、社会の中で起こるあらゆる人種差別を根絶するために、僕ら全員がもっと努力する必要があることは明らかだ」と彼は続ける。

「それはこの件にとどまる話ではなく、ネット上で受ける暴言にも言えることだと思う」

「多くの人々が集まり、それぞれの意見を述べることは素晴らしいことだと思う。僕らもみんな、もっと努力する義務があると思う。今の時代に、まだこんなことが続いているだなんてただただショックだよ」

Lewis Hamilton, Mercedes-AMG F1, Sebastian Vettel, Ferrari, George Russell, Williams Racing, and the other drivers stand and kneel in support of the End Racism campaign prior to the start

Lewis Hamilton, Mercedes-AMG F1, Sebastian Vettel, Ferrari, George Russell, Williams Racing, and the other drivers stand and kneel in support of the End Racism campaign prior to the start

Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images

 また人種差別問題に対するF1側の対応について、声明を発表するだけで十分だと考えるかと尋ねられたラッセルは、レース前の反人種差別の意思を示すセレモニーはなぜ終わったのかと疑問を呈した。

「何もかもが十分だとは思えない」とラッセルは答える。

「F1からの声明を見てはいないから、それについて直接的にコメントすることはできない」

「けどさっき聞いた話では、2020年の開幕戦オーストリアで全員が膝をついてから2年が経ったということだ」

「(セレモニーが)やめるという決定が下された時、多くの人がやめる理由について議論したと思う。人種差別が解決された訳でも、人種差別的な暴言が止んだ訳でもない。まだ広く残っているんだ」

「この週は、見るからに自己中心的な人……老人世代だけでなく若者世代とふたつの異なる世代からそれ(人種差別的発言)が見受けられたことは、とてもショックだった。僕らはまだまだやるべきことがあるんだ」

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 また、セレモニーでの膝をつくジェスチャーの復活についてGPDA内で話し合いを設けるかと尋ねられたラッセルはこう答えた。

「それに限定して話をするかは分からないけど、僕らのプラットフォーム(F1)をより大きな目的のために活用すべく、僕らの間で話し合いをする必要があることは間違いない」

「この数年間、メンタルヘルスや人種差別、誹謗中傷に取り組むにあたり、様々なことについて僕らは話し合いをしてきた」

「僕らはただのレーシングドライバーで、政治家じゃない。だから僕らはみんな、自分たちのプラットフォームを活用して、人々に正しい知識を与える手助けをするだけでなく、このようなトピックの数々についても情報発信を行なう義務を感じているんだ」

「でも人種差別や誹謗中傷に関しては、誰も何も言われなくても分かることだと思う。ある種、人種差別や誹謗中傷が今も続いている現状を見るのは、ただただショックだよ」 

 ソーシャルメディアなどを通じて意見を発信することが容易になった現代においては、まず自らの発言が誰かを傷つける可能性がないか、一度立ち止まって考えることがメディア・リテラシー会得の第一歩となるだろう。それは注目が集まる人々に限らないということを、心に留めておきたいものだ。

 
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