メルセデスF1、来季は3度目の正直なるか? “焦り”が失敗に繋がった「今年の過ちを繰り返すことはない」とラッセルは自信
ジョージ・ラッセルは、焦りが過ちに繋がった昨年の失敗をメルセデスが繰り返すことはないと確信している。
メルセデスは昨年に続いて今年も右肩上がりのシーズン終盤戦を過ごしている。ただジョージ・ラッセルは、焦りが失敗に繋がった昨年のオフシーズンのような“過ち”を繰り返すことはないと語った。
メルセデスはW14にフロアのアップデートを投入し、シーズン終盤になって好調を維持。ルイス・ハミルトンはアメリカGPでは結果的に失格となったものの2番手フィニッシュし、続くメキシコシティGPでも2位を獲得した。
この調子の良さは、新規定導入時に躓きながらも徐々に戦闘力を増した昨年と似た傾向とも言える。
昨年はサンパウロGPで、ラッセルがチームとしてシーズン唯一の優勝を飾った。しかしメルセデスは、2022年シーズン後半の勢いを翌シーズンに持ち越すことができず。チームは2024年シーズンに向けて、マシンデザインを一新することを選んだ。
ラッセルは、チームがW14の問題点を洗い出すことができた現在、1年前とは全く異なる状況にあると考えている。
「今年、僕らを追い詰めた要因はオフシーズンの開発にある」
サンパウロGPを前にラッセルはそう語った。
「僕らは間違った方向に進んだ。いくつかのミスを犯してしまったんだ」
「それはバーレーン(のプレシーズンテスト)でコースを走った瞬間に明らかになった。(新規定導入から)3年目を迎える今、同じミスを犯すことはないと確信している」
Photo by: Andy Hone / Motorsport Images
George Russell, Mercedes-AMG
またラッセルは、マシン開発でチームは全く異なるアプローチを採っており、それが自信の源になっていると語った。
自信がどこから湧いてくるのか? motorsport.comがそうラッセルに尋ねると、彼は次のように答えた。
「12ヵ月経って、さらに12ヵ月の情報と方向性が得られたと思うからだ」
「あるテストでは、2024年に向けて僕らが望む変化のいくつかを実現することができた。今のところ、僕らの予想通りに機能している」
「2024年に向けた作業の中で、僕らはひとつひとつの決断に対する評価をより徹底して行なってきた」
「昨シーズンのマシンは望んでいたモノには程遠く、多くのことを変える必要があると僕らは感じていた。シミュレータで徹底的にテストしたり、潜在的な影響を検討したりすることなく、いくつかの決定を急いでしまったのかもしれない」
「昨年はとにかく色々なことを試していて、テストも質より量だった」
「でも今年は、自分たちが進みたい方向性を明確にすることができた。そのプロセスを徹底的にテストして、自分たちの方向性がこれだと三重にチェックしたんだ」
「12ヶ月後には、2年分の学びを得たと確信している」
「来年に向けて、僕らが何かに捕らわれることはないと思うし、そうあってほしいと願っている。でもそれは、グリッド上で最速のマシンを用意できるという意味じゃなくて、最初のハードルで躓くことはないということだ」
Photo by: Steve Etherington / Motorsport Images
George Russell, Mercedes F1 W14
なおラッセルは、アップデート後のW14でハミルトンに並ぶ成績を手にできていないが、直近のレースでは個々の問題によってポテンシャルを発揮できていないという。
アメリカGPでラッセルは燃料セーブが必要となり、メキシコシティGPではブレーキのオーバーヒート問題がタイヤ温度にも影響し、後退を余儀なくされた。
「新しいアップデートのフィーリングは良いけど、正直なところ、ここ数戦は様々な理由で調子が悪かった」
ラッセルはそう説明した。
「制約がかかる中、あまりピンとくるレースにはならなかった」
「先週(メキシコシティGP)はブレーキが原因で、オースティンでは燃料が原因で、かなりのマネジメントをしなければいけなかった。頭を掻きながら『どうしてペースがないんだろう?』ってなっている訳ではないよ」
「こういうことがなければ、ペースはあるはずだ。ただ、様々な理由で不運な出来事がいくつかあった。ブラジルの週末を迎えられて嬉しいよ」
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