F1マシンが宙を舞った……ラッセル、周との大クラッシュを回想。事故現場へ駆けつけたのは「人として自然な反応だった」
メルセデスのジョージ・ラッセルは、F1イギリスGPで大クラッシュを喫したアルファロメオの周冠宇の元へ駆けつけたのは、「レーシングドライバーというよりも、人間としての反応だった」と振り返った。
The accident involving Zhou Guanyu, Alfa Romeo C42 at the start of the race
Mark Sutton / Motorsport Images
メルセデスのジョージ・ラッセルは、2022年のF1イギリスGPで発生したアルファロメオの周冠宇との大クラッシュを回想。アクシデント後に周の元へ駆けつけたのは「人間としての反応だった」と語っている。
そのクラッシュはスタート直後に発生した。トラクションに苦しむラッセルと周の間に挟まれたアルファタウリのピエール・ガスリーが行き場を失い、ラッセルの左リヤと接触……コントロールを失ったラッセルは周を弾き飛ばし、周のマシンは上下逆さまの状態でコースを滑走していった。
そして周のマシンがグラベルに到達すると、マシンは跳ね上がり、タイヤバリアを飛び越えてグランドスタンドを保護するフェンスで受け止められた。
しかし、周はタイヤバリアとフェンスの間に逆さの状態で閉じ込められられることに。マーシャルやF1のメディカルチームが救助を試みる中、接触によりコース脇にマシンを停めていたラッセルもタイヤバリアをよじ登り、救助活動に参加した。
メルセデス昇格一年目のシーズンを振り返るインタビューの中で、当時の状況を尋ねられたラッセルは次のように答えた。
「こういうアクシデントを目の当たりにすると……結局はF1ドライバーは20人しかいないし、コックピットの中でどんな気持ちなのかが分かるんだ」
「ヘルメットやグローブ、ブーツの3つを着て、無線を聞きながら、ドリンクボトル(のホース)を口に入れて走る。閉所恐怖症ならとんでもない状況だ」
「マシンが宙を舞い、激突するところを見た。それも実質的に閉じ込められるような位置に着地したんだ。あそこはかなり恐ろしいところだ」
George Russell, Mercedes-AMG, assists marshals in extracting Zhou Guanyu, Alfa Romeo F1 Team, from his car
Photo by: Mark Sutton
「僕のレースは終わっていたし、そういう時にまず考えるのは『何とかして彼を助けられないか』ということだ」
「僕があそこに閉じ込められていたら、できるだけ早くあらゆる助けを求めると思う。次に何が起こるか分からないし、マシンが出火するかどうかも分からないからね」
「だからあれはレーシングドライバーというよりも、人間としての反応なんだと思う」
救助活動によって周はマシンから脱出し、舞台のシルバーストン・サーキットにあるメディカルセンターへ運ばれ、検査の結果、彼の無事が確認された。
なお、周を中心にした多重クラッシュの余波は後方グリッドのマシンにも影響した。
ウイリアムズのアレクサンダー・アルボンはクラッシュ回避のためにスピードを緩めたが、アストンマーチンのセバスチャン・ベッテルは避けきれず追突……アルボンはコース右手のコンクリートウォールに激突することとなった。
アルボンは、メディカルセンターで初期チェックを受けた後にコベントリー病院へ搬送されることとなった。しかし精密検査の結果、決勝日の夜には病院を後にしている。
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