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ラッセル、ウイリアムズで初ポイント獲得に涙。「言葉では言い表せない……それ以上のモノ」

ジョージ・ラッセルはF1ハンガリーGPでウイリアムズで初めてポイントを獲得。思わず涙を流してしまったが、彼自身もそれには驚いたようだ。

George Russell, Williams FW43B

George Russell, Williams FW43B

Glenn Dunbar / Motorsport Images

 2019年にウイリアムズからF1デビューを果たしたジョージ・ラッセル。低迷中のチームということもあり、ポイント圏外の厳しいレースが続いてきたが、2021年のハンガリーGPでついにウイリアムズでの初ポイント獲得に成功した。

 ハンガリーGPはスタート直後のターン1で多重クラッシュが発生したが、これに巻き込まれなかったラッセル、そしてチームメイトのニコラス・ラティフィは入賞圏内に浮上。ラティフィが8番手、ラッセルが9番手でフィニッシュを果たした。しかしレース後、2番手でフィニッシュしたセバスチャン・ベッテルが失格となったため、それぞれ7位と8位に繰り上がっている(ただアストンマーチンが裁定に抗議の意向を示しているため、最終順位は暫定扱い)。

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 ラッセルは昨年のルイス・ハミルトンの代役としてメルセデスから出場したサクヒールGPで、F1でのポイント獲得自体は経験済み。しかしウイリアムズではポイント獲得圏内を度々走りながらも、トラブルやミスでそれを逃し続けてきた。

 今回ウイリアムズで初めてポイントを得たラッセルは、レース後のメディアインタビューで涙を流した。

「文字通り涙を流しているけど、これは予想していなかった」と、ラッセルは語る。

「初めてレースに勝ったとしても、涙は流さなかったかもしれない。正直に言ってね。それほどの意味があるんだ」

George Russell, Williams FW43B, Max Verstappen, Red Bull Racing RB16B

George Russell, Williams FW43B, Max Verstappen, Red Bull Racing RB16B

Photo by: Charles Coates / Motorsport Images

「この3年間のことを考えると、言葉では言い表せない、それ以上のものがある。3年間戦ってきて、ようやくそれを手に入れたんだ」

「僕らとしては信じられないほどのスティントだったんだ。特にセカンドスティントは僕のキャリア全体の中でもベストだったかもしれない。ダニー(ダニエル・リカルド/マクラーレン)、マックス(フェルスタッペン/レッドブル)を後ろに抑えて、前のクルマとのギャップを20秒縮めた。これは並外れたものだ」

「僕はどのレースでもそうしているように、持てるもの全てを出してきた。そして、ついにその結果を手にしたんだ」

 ラッセルは赤旗中断からレースが再スタートする際、他のほとんどのマシンと同じように、グリッドに向かわずピットインすることを選択。当初はインターミディエイトタイヤを履いていたが、ここでスリックタイヤに交換し、コースに戻った。するとその時のポジションは2番手。ただ、これはピットレーンで他車を抜いたと判断され、FIAからポジションを戻すよう指示を受けた。

 ラッセルはこの件について、ドライブスルーなどのペナルティを科さなかったFIAの判断に感謝している。

「チャンスがあると思ったんだ。ねじ込めると、そう思って行った。リスクとリターンを考えて、リターンのほうが大きいと思ったんだ」

 ラッセルはそう説明している。

「“ポジションを戻せ”と言ってくれたFIAの判断には本当に感謝している。彼らは僕にドライブスルーペナルティを科すこともできたんだからね」

「ピットボックスを出た時、『他のドライバーを追い抜けるかな?』と思ったんだ。そしてそのとおりに、僕は彼らを追い抜いたけど、彼らはそれにノーと言った。かなり早い段階で分かっていたよ」

「だからああいう行為はすべきではなかったかもしれない。だけど、自分を責めたりはしない。同じ立場にあるドライバーなら誰しも、同じようなことをしたはずだ」

 

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