F1 シュタイアーマルクGP

優勝争うハミルトンが“周回遅れ”に道を譲る珍事……サインツJr.が当時の状況を説明

カルロス・サインツJr.は、F1シュタイアーマルクGPで一度周回遅れにされたルイス・ハミルトンを抜き返すという奇妙なシナリオが起きた経緯について説明した。

Jonathan Noble

Jonathan Noble

編集: 2021/07/01 13:06

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

Carlos Sainz Jr., Ferrari SF21

 レッドブルリンクで行なわれたF1シュタイアーマルクGPのレース終盤65周目(残り7周)、少し珍しい光景が見られた。5番手を走るランド・ノリス(マクラーレン)を追っていたカルロス・サインツJr.(フェラーリ)が、一度周回遅れにされた2番手のルイス・ハミルトン(メルセデス)に道を譲ってもらったのだ。

Read Also:

 ミディアムタイヤでのファーストスティントを延ばす作戦が成功していたサインツJr.は、ライバルよりも周回数の若いハードタイヤでペースを上げていた。46周目には後方から迫るハミルトンを一旦先行させて周回遅れとなったサインツJr.だったが、その後の両者のペースはほぼ同等であり、60周目を迎える頃にはむしろペースの上がらないハミルトンにサインツJr.が引っかかるような状況となってしまっていた。

 当時の状況を、サインツJr.は次のように語った。

「とても奇妙なシナリオだった」

「ハードタイヤを履いてピットアウトした後はペースがかなり良かったから、ランドに追い付くのが楽しみだった」

「残念なことに、青旗が振られたのでルイスを行かせないといけなかった。僕はルイスがそこから引き離しにかかるだろうと思っていた」

「でもなぜかメルセデスはタイヤに苦しんでいて、僕の方がかなり速かった。ただ、彼が2番手を走っていることも、チャンピオンを争っていることも知っていたので、馬鹿な真似をするつもりはなかった」

「彼のレースを邪魔したくはなかった。でも同時に、僕はランドに追い付けないということが分かってきて焦っていた。彼がランドを周回遅れにするような様子もなかったからね」

「だからあるタイミングで僕たちは、メルセデスに対して『自分たちを前に行かせてくれると嬉しい』と伝えることを考えついたんだ。そして僕たちがDRS圏内に入ると、彼らは道を譲ってくれたので、ランドを再び追いかけることができたんだ」

「でも僕はルイスの後ろで15周もタイムロスをしてしまった。ランドを追いかけてプレッシャーをかけるという点では、このことが痛手となった。ルイスの後ろでフロントタイヤを消耗させながらDRS圏内で走ろうとする状況は理想的とは言えなかった」

 ハミルトンに引っかかっていた際、サインツJr.は無線でチームに対し、ハミルトンに道を譲ってもらうようメルセデスに頼めないかとリクエストしていた。

 フェラーリはこれを承諾し、その後サインツJr.に「自分自身で周回遅れを取り戻せるかやってみるといい」と伝えた。それに対してサインツJr.は「リスキーすぎるのではないか」と返したが、フェラーリが「ハミルトンには道を譲るように伝えてある」と報告したため、65周目のターン4手前でハミルトンを交わしにいったのだった。

 無事ハミルトンの前に出ることに成功したサインツJr.は、無線で「ハミルトンには借りができたね。みんなありがとう」と話し、チームとハミルトンに感謝の言葉を述べた。

 結果的にサインツJr.は残る6周半でノリスを捉えるには至らず6位でチェッカーを受けた。しかし全体的なパフォーマンスとしては今季最高だったと考えている。

「クリーンエアで走っている時には非常に速いペースで周回することができていた。マクラーレンよりも速くて、むしろ先頭集団に近いペースだった」とサインツJr.。

「マシンのフィーリングは素晴らしかったし、全体的に見ても僕がフェラーリに加入して以降最も完成度の高いレースだったんじゃないかな」

「タイヤマネジメントやペースのマネジメントなど、とても上手くいったと思うし誇らしいよ」

 

Read Also:

あなたの意見が聞きたい!

Motorsport.comで何を見たいですか?

5分間のアンケートにご協力ください。

- Motorsport.comチーム

コメントを読んで投稿する

関連ニュース :

記事をシェアもしくは保存

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

前の記事 大胆な2ストップ戦略も表彰台逃したレッドブル・ホンダのペレス、0.5秒差の4位に「ピット作業のロスがかなり響いた」

次の記事 マゼピン、“マゼスピン”とイジられても笑顔! 「彼はみんなが思うほど嫌な奴ではない」とハース代表

Top Comments

コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?

View More & Comment

More from

Jonathan Noble



大きく前進を果たせなければ、F1タイトル5連覇は目指せない……フェルスタッペン、レッドブルに警鐘鳴らす

F1

F1 2024/12/29

大きく前進を果たせなければ、F1タイトル5連覇は目指せない……フェルスタッペン、レッドブルに警鐘鳴らす



ハミルトンのメルセデスF1最終年度での苦戦、その原因は? エンジニアリング統括が明かす

F1

F1 2024/12/27

ハミルトンのメルセデスF1最終年度での苦戦、その原因は? エンジニアリング統括が明かす



僕にできることはある……ボッタス、“最悪のシナリオ”でF1シート喪失も闘志は消えず。酒の勢いで始めたおバカ挑戦で再認識

F1

F1 2024/12/25

僕にできることはある……ボッタス、“最悪のシナリオ”でF1シート喪失も闘志は消えず。酒の勢いで始めたおバカ挑戦で再認識

More from

カルロス サインツ Jr.



ウイリアムズ残留のサインツJr.、アウディ移籍は選択肢になかった?「他へ行くことを真剣に考えたことはない」

F1

F1

オランダGP

10 日前

ウイリアムズ残留のサインツJr.、アウディ移籍は選択肢になかった?「他へ行くことを真剣に考えたことはない」



サインツJr.、負のスパイラル。フリー走行のミスでマシンにダメージ「マシンはかなり妥協した状態だった」

F1

F1

オランダGP

16 日前

サインツJr.、負のスパイラル。フリー走行のミスでマシンにダメージ「マシンはかなり妥協した状態だった」



ウイリアムズのカルロス・サインツJr.、複数年の契約延長が発表「チームの努力を心から信じている」

F1

F1

オランダGP

18 日前

ウイリアムズのカルロス・サインツJr.、複数年の契約延長が発表「チームの努力を心から信じている」

最新ニュース



ポール獲得ガスリー、決勝は7位でガッカリ? いえいえ、これが現実「ポジティブな収穫がたくさんあったよ」

F1

F1 F1

イタリアGP

10 時間前

ポール獲得ガスリー、決勝は7位でガッカリ? いえいえ、これが現実「ポジティブな収穫がたくさんあったよ」



「君に命を救われた」炎上するマシンから身を挺してドライバーを救助。中国GTでの勇敢な行動に称賛の声。一方運営への不信感から撤退決めたチームも

GT

GT GT 11 時間前

「君に命を救われた」炎上するマシンから身を挺してドライバーを救助。中国GTでの勇敢な行動に称賛の声。一方運営への不信感から撤退決めたチームも



F1分析|アントネッリの凄すぎるレース。難しい大逆転戦略を成功させた手腕……今季のタイトルをグッと手繰り寄せたか?

F1

F1 F1

イタリアGP

12 時間前

F1分析|アントネッリの凄すぎるレース。難しい大逆転戦略を成功させた手腕……今季のタイトルをグッと手繰り寄せたか?



ハミルトン、フェラーリに苦言「”俺たち”じゃないだろ!」 チーム内での交戦規定の整備を要求

F1

F1 F1

イタリアGP

13 時間前

ハミルトン、フェラーリに苦言「”俺たち”じゃないだろ!」 チーム内での交戦規定の整備を要求

Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.

フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。

次の 2 つのオプションがあります。

購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします

広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード

お知らせの管理

登録