サインツJr.、ピットアウト直後ラティフィに抑えられ憤慨「最も遅いマシンに詰まって、勝利を失った」
フェラーリのカルロス・サインツJr.は、F1モナコGPの決勝でドライタイヤに交換しコースに戻った際、ウイリアムズのニコラス・ラティフィに引っ掛かってしまったことで、勝利を逃したと憤慨している。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
F1モナコGPを2位で終えたカルロス・サインツJr.(フェラーリ)は、タイヤ交換してコースに戻った際、ウイリアムズのニコラス・ラティフィに進路を塞がれたことで、初勝利を手にするチャンスを逃したと憤慨している。
2番グリッドからスタートしたサインツJr.は、ウエットコンディションとなったレース序盤は2番手をキープ。チームメイトのシャルル・ルクレールがインターミディエイトタイヤに交換するためピットインした後は、ウエットタイヤを履いたままコースに留まり、先頭を走っていた。
乾いていく路面。そんな中フェラーリはサインツJr.をピットに呼び戻し、ライバルであるレッドブルよりも先にドライタイヤを履かせた。当時の路面状況は既にドライ寄りになっており、この作戦でサインツJr.の勝利は確実なものになる……はずだった。
ハードタイヤを履きコースに戻ったサインツJr.。しかしピットレーン出口で、周回遅れのラティフィと横並びになってしまった。しかもラティフィはサインツJr.に進路を譲るわけではなく、前を抑えるような形になってしまったのだ。
結局サインツJr.は、この周のトンネルに入るまでラティフィの後ろを走ることになり、大きくタイムをロス。結果として、翌周にピットストップを行なったレッドブルのセルジオ・ペレスに先行され、2番手に。これにより、自身初優勝を逃すことになってしまった。
レース後サインツJr.は、ラティフィが自分の前に留まることを選択したことに憤慨している。
「僕があの時経験したフラストレーションや感情は、理解してもらえると思うよ。だってあのアウトラップに、このレースの全てがかかっていると理解していたからね」
サインツJr.はそう語った。
「ピットを出てすぐ、濡れたところを走ってしまうと、タイヤが空転していた。そしてラティフィは、僕の前に滑り込んだんだ」
「当時、僕がレースリーダーだというのは分かっていたはずだ。だから彼は僕を追い抜くのではなく、完全に僕の後に留まるということだってできたはずだ。僕は他の人と同じように、イエローラインの右側に留まらなきゃいけなかったからね」
「イエローラインの右側はまだ濡れていた。そして僕は、そこを走るしかなかった。その時、彼は僕を追い抜いていったんだ」
前述のように、サインツJr.はトンネルまでラティフィの後ろを走った。これにより、先にスリックタイヤを履いたメリットを活かすことができなかったという。
「ターン8(ポルティエ)まで、僕は彼の後ろを走らなければいけなかった。そしてトンネルでようやく、僕に進路を譲ってくれた」
サインツJr.はそう説明した。
「しかし僕はその時すでに、タイヤをウォームアップする時間、そしてスリックに履き替えたことでのメリットを活かせる時間を失っていたんだ」
「その時点でスリックタイヤは既にインターミディエイトと同じくらい速かった。インターよりも遅いということはなかったと思う」
「グリッド上で最も遅いマシンの後に詰まってしまったという理由だけで、チェコ(ペレスの愛称)に先行するチャンスを与えてしまった」
「だから、僕のフラストレーションを想像してもらうことができると思う。僕が彼に対して退くように、ラジオに向かって叫んでいたということも想像してもらえると思う。でも、どういうわけか思ったよりも時間がかかったんだ」
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