次回のF1テストでは勢力図が見えてくる? フェラーリのサインツJr.「僕らの位置がサッパリ分からない」
フェラーリのカルロス・サインツJr.は、カタルニア・サーキットで行なわれたF1プレシーズンテストは好調であったものの、チームがどの辺りに位置しているのかは「全く分からない」と語った。
写真:: Steven Tee / Motorsport Images
フェラーリ2年目を迎えるカルロス・サインツJr.は、カタルニア・サーキットで行なわれた3日間のプレシーズンテストで最多の236周を周回し、チームメイトのシャルル・ルクレールも周回を重ねたことで、フェラーリはどのチームよりも多い距離を走りきった。
ルクレールは2日目にファステストラップを記録し、3日間の総合タイムではトップのルイス・ハミルトン(メルセデス)から0.5秒差につけた。
フェラーリがプレシーズンテストで好調だったことで、ライバルからも注目を集めている。ジョージ・ラッセル(メルセデス)はフェラーリと比較して自チームが「現時点では後れを取っている」と語り、ランド・ノリス(マクラーレン)はフェラーリが「とても強力」に思えると語っていた。
しかしサインツJr.は、フェラーリのニューマシン『F1-75』はまだ「初期段階にある」として、プレシーズンテスト1回目終了後というタイミングでは、各チームがどれくらいのパフォーマンスを発揮できるのかを正確に読み取ることが難しいと強調した。
「みんなが結論を出し始めて、ちょっとしたランキングをつけようとしているのは想像できる」とサインツJr.は語る。
「でも僕らとしては、何の手がかりもない。他のみんながどれくらい燃料を積んで、どのエンジンモードで走っているのかを知る術はないんだ」
「つまり、自分たちがどの位置につけているのかはサッパリ分からないんだ。だから僕らが喜んでいるか、それとも悲しんでいるのか、肯定も否定もすることはできない」
「(プレシーズンテスト2回目の)バーレーンなら、みんながどこの位置にいるのかを推測するのが少しは楽になるんじゃないかな」
Carlos Sainz Jr., Ferrari F1-75, leaves the garage
Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images
フェラーリは2019年のシンガポールGP以来、過去2シーズンに渡りレース勝利がなく、1991年から1993年にかけ3シーズン未勝利だった時以来の低迷を見せている。
とは言えフェラーリは、2020年のコンストラクターズランキングで6位に転落したことで、2021年はメルセデスやレッドブルと比較して風洞・CFDテストの稼働可能時間が増えるという恩恵も受けている。そして、2021年シーズンの『SF21』の開発を早期に切り上げ、新レギュレーションが導入される2022年に全力を注いできた。
3月10日から始まるバーレーンでのプレシーズンテスト2回目では、各チームがカタルニアでのテストを受けてアップデートパーツを多数投入することが予想される。
1回目のテストで全チームが直面した重要課題のひとつは、マシンがダウンフォースの多くをグラウンドエフェクトで得るコンセプトになったことで発生したポーポイズ現象(ダウンフォース量の変化によってマシンが上下に激しく振動すること)への対応だ。
テストでは、この問題により多くの信頼性トラブルが引き起こされたものの、サインツJr.はフェラーリが走行マイレージを稼げたことに「かなり満足しているし、誇りに思っている」と語った。
「今は走行距離だけじゃなくて、ポーポイズ現象の改善やマシンの信頼性に関しても取り組む必要がある。もちろん、それは難しいことだけどね」
「僕たちは作業を続けて、もっと改善できるかを見ていきたい」
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